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小さな頃から(↑で読めない方用)
13



幼なじみで親友……。


いつも一番近くにいた。
佑樹の事なら何でも分かると思っていた。


人見知りで、気が強くて……だけど優しくて頼りない佑樹を、いつも守っているつもりでいたのに……。




「本当……最低だ。」


きっと……今追いかけて謝っても更に彼を傷つけるだけで、自分の自己満足にしかならない。




―――時間を置こう……。


混乱している心を落ち着ける為には、少し時間が必要だ。






そう思い至った亮は一つ大きく息をつくと、ドアノブから手を放し、ベッドの方へと視線を移す……と、今度は視界に飛び込んできた光景に、息も出来なくなる位に驚いた。


「なっ……。」


あまりの惨状に、一気に血の気が引いて行くのが自分でも分かる。




クシャクシャになったシーツには紅い斑点が染みを作っていて……ゆっくり視線を落としてみると、履いているジーンズにも血液が付着していた。



―――だから……最後まで、佑樹は……。


今から思えばどんなに扱いても、彼のモノはずっと萎えたままだった。





痛かったに違いない……。
苦しかった筈なのに……。


それでも制止を求めなかった佑樹の気持ちを考えると、浅はかな自分の行動に泣きたいような気持ちになる。


「……どうして……。」



誰に問うでも無く呟いた亮は唇を噛み締め、無意識に、爪が皮膚に食い込む位強く掌を握り締めた。






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