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潤と祐二のその2
楽しい楽しい伊豆旅行 2
オッス。
俺、まいってる。
最悪・・。
まあ、ちょっと・・聞いてください。

柏崎のことは話し、してたよな。
俺、忘れてたんだわ。奴の趣味。

「ちょっと、散歩に行かないか?夕飯までに、まだ時間があるし。」
そう、奴が言ったのは四時を回ったばかりの頃だった。
そうだな。まだ、時間があるし、退屈だしな。
俺は二人でその辺を散策の気分で、ふらっと出ることにした。
柏崎の足取りは軽かった。
俺はあるトンネルの前に来ていた。
「なんか・・雰囲気のある所だな。」
俺は柏崎に言った。
柏崎は、先程まで、にかついていたがちょっと表情がこわばっている。

「ここ、通るのか?」

「そのつもりだったけど・・。」

「ん?何かあるのか?」

「心霊スポットで見たんですよ・・。」

なにをーーーーっ。
そうだった。
こいつはこういった話しが好きだった。
丹波哲朗とか・・心霊写真とか、そういった類は大好きだったんだ。

「なんか、まずいですよね・・。」

お前、それが目的で誘ったんか?
俺っ嫌いっちゅうに!

「帰るぜ。」

「潤・・ダメ・・。もう来てる・・。」
と、祐二がポツリと呟いた。

何が・・来てるってんだぁぁ。
俺はダメなんだ。ホント、ダメなんだ。

すうっと薄い霧に囲まれた。
まだ五時というのに、この暗さはなんだ。
湿った空気を感じていた。
さっきまでとは違う重苦しい空気。
足が動かない。
金縛りか!

トンネルの奥から、

















    ・・リーン

    ・・チリーン


トンネルの中にぼぅっと光るものがあった。
見ちゃダメだ。
視ちゃダメだ。
心臓は早鐘のようにどきどきしている。
柏崎は・・?
固まってる・・。
見ちゃいけないというのに俺はそのぼんやりとした影を見つめていた。













    おにいちゃん、あそぼ・・


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