9:【でも許す】
「つまりだひずに、お前は心の中から言葉を伝えられる」
『マヂで!?ええっ!?マヂでっ!?』
ばったり倒れた次の日。
ひずにはキフリから説明を受けていた。エースとマルコも当事者なのでたまに補助したりしている。
『えええっ!?じゃ、じゃァさ、僕の心の中ただ漏れって訳か!?イヤー!プライバシーの権利ー!!』
「つまらないがそのへんはないんじゃないか?今何か考えるか思ってみろよ」
『・・・・・・・・・・・・何か聞こえた?』
「「「なんにも」」」
『良かったー!今の聞かれたらアウトだからね』
「何考えたんだ」
『言う訳ないでしょうが。んじゃーコレは?《グぐれ》』
「聞こえたけどよ・・・『グぐれ』ってなんだよぃ」
『気にしなくていいぜ。とにかく意識すれば伝わるのか、よし』
「なァひずに!俺に何か言ってみてくれよ!」
『んー、《エースは親バカ》』
「親バカ?親がバカなのか?」
「そうだよぃ、バカなんだよぃ」
「まさにエース隊長のことですよ」
「俺はバカじゃねェぞ!」
《バカだよね》
それを聞いたマルコとキフリはうなずいた。エースは"?"だ。
『コレ何か楽しいね!ちょっと遊んでくる!』
顔をニヤニヤさせたひずにはそのままどこかに行くのだった。
その後いろいろと被害が勃発したのは言うまでもない。
いきなりひずにから心の中から声をかけられた者はまず知らないが故驚くのだが、その驚きようが面白くてひずにはいろんな人にやっていた。
怒ってひずにを追いかけている奴もいれば、ついには集団で追っかけている。ひずには翼で飛んで逃げるのだから捕まえられていないのだが。
そんななか、一人の被害にあったクルーがエースに抗議の声をあげる。
「エース隊長!ひずにをどうにかしてください!」
「確かにコレはやりすぎだな。おーい!ひずに!」
エースが大声で呼べばひずにはスゥッと飛んでくる。
『何ー?どうしたのー?』
「ひずに、皆迷惑してるだろ?」
そうだそうだ!クルー一同。だが、
「迷惑をかけないようにそれは使うんだ」
『はーい、どうやって迷惑をかけないようにするんですか』
そうだよ、どうやって迷惑かけないように使うんだ。クルー一同。
「それは・・・まァひずにの好きなようにやればいい!!vV」
結局それかよォォォ!!クルーい(略)
『分かったパパ!僕好きなようにす・る・ね!vV』
「おう!それでいいぞ!」
やめてくれ!!クル(略)
結局は被害は絶えなかったというお話でした。
next
←前次→
戻る
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!