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天使の羽跡




君と過ごした日々は

今でもきらきら輝いていて

僕は生涯

あの素晴らしい一週間を忘れることはないだろう…



---天使の羽跡







「大川ー!!聞いてくれよ!」

 社会人になって数年。腐れ縁の男は、未だ学生気分が抜けていない。

「なんだよ、白石。今日も熱いな。ただでさえ暑いのに。」
「まぁまぁ、いいじゃないか!夏は恋の季節だ!大人しく働いてられっか!そうだろ!?」
「…そうだな。」

 普段、恋やら愛やらに興味を抱かない僕が同意したことに、白石は間抜けな顔をした。
 僕は、白い壁に掛けられている、向日葵が描かれたカレンダーを見遣る。


 夏は、恋の季節だ。
 毎年この時期になると、僕はあの夏を思い出す。初恋と云う名の奇跡に出会った、あの夏を。








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