戦線☆Brother
3
黙って歩き続けること数分―――。
人通りが多いところに出て直ぐに教務室はあった。
「なるほど。オレは検討違いな所を彷徨っていた訳か・・・」
正反対の方向を探し続けていた自分が、とんでもなく抜けた人間に思えてしょうがないι
ガックリと肩を落とし落ち込んでいると、此処まで連れて来てくれた男の人はさっさと帰ろうとしていた。
――あ、いけねっ!
「あのっ!」
慌ててその人に声を掛けると、ゆっくりと振り返り首を傾げた。
――うわ・・・カッコいいー・・・・・・じゃなくて!!
「あの、案内して下さってありがとうございました!!」
勢い良く頭を下げ、お礼を言うと、その人は目を丸くして、驚いていたが、すぐにニッコリ笑って、手を振りながら去って行った。
よく分かんなかったけど、カッコいい人だったな・・・
などと思いながら、オレは教務室の扉を開けた。
―――――・・・
「この時期の転校は珍しいけど、まだ早い時期だから直ぐに打ち解けられると思うよ?」
現在オレは教室へと向かっている。
オレはC組だそうで、C組は仲良しクラスだから心配しなくていいと、担任の長田先生が教えてくれた。
優しそうないい先生だが、少々ナヨっちい感じの先生だ。
まぁ、オレ的には好感持てる先生だけど・・・
「それにしても、本当驚いたよなぁ〜・・・
まさかこの時期に2人も転校生が来るなんて・・・」
「え?オレの他にも転校生が?」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!