悪魔も喘ぐ夜
*
そうと決めたら色々と早めに終わらせな
いといけないな…。
べったり甘えたモードの麗には可哀相だ
けど、あまりゆっくりもしていられない。
「あ、友達から借りてるノート写さないと
いけないんだった。
ごめんな、麗。
お兄ちゃんちょっと勉強してくるから」
言った途端にしょぼんと表情が沈む麗に
なんとも言えない気持ちになるが、麗はワ
ガママは言わなかった。
「うん…。わかったー…」
「ゴメン。
その代わり後で一緒に風呂入ろう。
な?」
「うんっ。
じゃあぼくも宿題すませちゃお!」
パッと表情が明るくなり、麗の方が先に
立ち上がった。
よかった。
ホッと肩を撫で下ろすと同時に、思考は
もう今夜やることをどれだけ短時間の間に
詰め込めるか計算していた。
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