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悪魔も喘ぐ夜
*


「やっぱよう見えへんなぁ。

 ちょおケツ上げて?」

「っ…」


 “なんで”と思ったけれどクロードの答

えなんて聞かなくても分かっている。

 見るだけだと言われれば嫌だとは言えな

いし、見られたくない跡でもあるのかと言

われたら見せるしかない。


「見るだけ、だからな…」


 自分から腰を上げて無防備に股間を晒す

体勢だと分かっているから、念を押して釘

を刺してから膝を開いたまま腰を上げた。

 体の後ろに手をついて体を支えるとまる

で自分から股間を見せつけているようだ。

 何かされても手でどうにかできない体勢

の俺の股間を見ながらクロードは目を細め

て笑い、左手で竿を握り裏側や袋をじっく

り見つめながらゆるやかな手つきで竿を扱

く。


「だからっ、んっ、そういう風に触るなっ

 て…っ」

「“そういう風”ってどんなん?」


 手の動きこそまだるっこしいが、股間に

注がれる視線も無防備に晒した股間を突き

出す体勢も俺の中の羞恥心を炙っていく。


「こ…擦ったらダメだって」

「擦る?擦るってこういうのを言うんとち

 ゃう?」


 遠回しだがハッキリと言ったはずなのに

クロードときたらニヤニヤ笑いながら俺の

ものを握り込んで文字通り扱いてくる。

 体を支える両手では即座に反応できず、

力加減こそもどかしさが残るものの俺の下

半身をその気にさせるには充分すぎる刺激

だった。


「くっ、ぁっ…やだっ…!」

「そないに気持ち良さそうな顔してんのに

 ほんまに嫌なん?」


 腰を突き出した体勢のままたまらず腰を

揺らす俺をクロードは笑いながら追いつめ

る。

 しかしここで折れたら思うツボだと首を

横に振った。


「い…やだっ!」

「嫌ならしゃあないなぁ。

 約束やし」


 如何にも残念だという表情を顔に貼り付

けたクロードが竿から指を離しても、本来

なら垂れ下がるはずのそこは重力に逆らい

頭をもたげつつあった。





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