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悪魔も喘ぐ夜
*



 利き手でないぶん不慣れな左手では勝手

が違うのか、俺がその手を軽く叩くと仕方

ないという感じで足の付け根…をスルーし

て膝に触れた。


「見るだけって言っただろ。

 変なことすんなっ」

「触ってほしそうやってんもん。

 あかんなぁ、やっぱ利き手やないと」


 そう言いながら擽るようなタッチで膝か

ら付け根にかけて内腿を掌がゆっくりと撫

で上げる。

 つくづく懲りないクロードにお触り禁止

まで言い渡そうかとキッと睨みつけたとこ

ろで肝心な部分をそっと握り込まれた。


「んっ…」


 デリケートな部分だけにやはり他人に触

れられると体が驚く。

 思わず息を呑んだ俺の顔をチラッと見て

から、やんわりとした手つきで竿を上向か

せる。

 兄貴や麗と同じように混血だというのに

小ぶりなそこをまじまじと見られて触れら

れるのはコンプレックスを刺激する。

 体を悩ます熱もなく、真昼の光の下では

余計に胸をチクチクと刺した。


「子供の頃に剥かへんかったんや?

 皮かぶっとると成長せぇへんで。

 その分敏感でええけど」

「んっ、も、さっさとしろよ…」


 皮をかぶっているそこに触れるその手が

まどろっこしい。

 本当に何もするつもりがないなら早く手

を離せばいいし、逆にそのつもりで触れて

きたらハッキリやめろと言うことが出来る

のにそのどちらでもないようで。


「せっかちやなぁ。

 もっとゆっくり見せてくれてもええや

 ん。

 隠したい痕なんてあらへんのやろ?」

「そう、だけど…っ」


 戸惑う体が変な気になる前に早く終わら

せてほしい。

 ただでさえ真昼の病室には誰が入ってき

てもおかしくないんだから。





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