[携帯モード] [URL送信]

悪魔も喘ぐ夜
*


 文句を言ったはずなのにまんまとクロー

ドの思惑通りに事が運び、上向きかけてい

るそこから意識をそらそうと深めに深呼吸

する。

 しかしクロードが大人しく引き下がるは

ずはなかった。


「っ…」


 竿から離れた指先は当然のようにそのす

ぐ下の袋に伸びて感触を指先で楽しむよう

に揉み込んでいる。

 立て続けに敏感な場所を刺激されて、落

ち着いて下半身の熱を逃がすタイミングを

失う。

 口でやめさせることが出来ないなら、せ

めて意識だけでも他所へやろうとするが半

ば熱をもち始めていたそこから意識を切り

離すのには無理があった。


「ここからあんな甘いんが出てくるやなん

 て、ほんま信じられへんなぁ…」

「そんなの知らな…っ。

 もういいだろっ?

 早く服着ないと誰か、あっ」


 袋全体をそっと握り込まれて下肢が震え

るが、その掌は構わずそこを掌全体で揉み

始めてしまう。


「心配せぇへんでも誰も入ってこんよ。

 駆はせっかちやなぁ」


 わざとだっ。絶対にわざと…なのにっ。


 羞恥に染まる悔しさに唇を噛む。

 故意だと分かっていても、クロードに約

束を守ってもらう為にはクロードの納得す

る方法に従うしかない。


「お願いだから早くっ…」


 しかし何故俺一人だけがこんな真昼間か

ら全裸で剥き出しの股間を突き出した体勢

で好き勝手弄られてるのかと思うと仕方な

いとはいえ泣きたくなる。

 体が変な気になる前に終わらせてくれる

なら藁にだって縋りたい。


「…なぁ、誘ってるん?

 ほんまはもっとちゃんとして欲しくて堪

 らないんちゃう?」

「なに馬鹿なこと言って…あっ」


 俺の股間を弄りながら目を細めて何を言

い出すのかと思わず睨みつけてしまうが、

クロードは一向に気にせずに竿の裏筋に指

先を押し付けるようにして撫で上げた。





[*前][次#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!