星屑の煌めき




(復活/犬)花咲けキミに




「たっだいま〜ん、いやぁさびーよ外、殺す気か!」

「おー、お帰りびょんザビ子。ぎゃはは、ほっぺ真っ赤らー!」

「ぬう、てめ開口一番がそれか、犬! 舐めんなよ、外マジ寒ィんだからな舐めんなよ!
2月の気温舐めんなよ、一年で一番寒いんだからな!」

「へーへ〜、お疲れびょんザビ子。夕飯まだれふかー」

「私の存在価値は飯炊きのみか?」

「メーシ、メーシ!」

「クソなんだこいつ超可愛いな畜生!
私はこんなデカいガキを持った記憶はないが、子供を持ったとしたらこんな感じかな……なんて疑似体験出来てなんか嫌なんだけど」

「んなのどうでもいいれす、夕飯まだれふかー」

「はいはい分かりましたよ、犬がそこまでお腹空いてんなら急いで夕飯作りますよ。
育ち盛りの子供を持つ母親ってこんな感じかな……うん」

「────────あ」

「? なした犬、なんか用事があったのかね?」

「いや…………別にそんなんじゃねーれす。そんなんじゃねーけろ、結構大事ら」

「?」

「後れいいふ。飯食った後れいいれふ」

「そっか? とりあえず今日の夕飯はパスタね!!」

「ザビ子の料理は油断しはらすぐパスタにするよな」





◇ ◇ ◇






「ご馳走様でーした。今日のパスタは上手くいったよね、犬」

「市販のトマト缶ぶちまけただけらじゃねーか」

「殺すぞ犬。てめ今食ったモン金せびるぞコノヤロー」

「大変美味かっられす、これれ満足ら?」

「釈然としねー、まあもう別に良いけどさ……っていうか、骸と千種は?
二人が居ないからパスタの具が余ったんだけど」

「骸さんは俺に気を……げふげふん、なんか外雪降ってきれテンション上がったらしくかまくら作るっれはしゃいでらびょん」

「雪ではしゃぐとか、ガキかあの子は……! でもまあ、気持ち分からなくもないくどね?
私達もう良い歳なんだから雪如きではしゃぐの勘弁して欲しいわ、流石に、あの骸が雪降ってテンション上がった姿なんて想像したくないし現場に遭遇したくない」

「柿ピーは知らねーびょん、多分どっか散歩?」

「千種、あんた老成してるな……もっと若々しくいこうよ、かといって骸並みは勘弁なっ、骸と千種の中間のテンションでいこう」

「…………ザビ子、ちょっと目ぇ瞑ってここに居ろびょん」

「? え、なんで?」

「いいから、すぐ済むびょん。ここに居ろよ」

「えー……分かっ、た?」





◇ ◇ ◇






「────ザビ子」

「────犬? ねえもう目ぇ開けていい?」

「ん。もちょっと待つびょん────目、開けても構わねーれす」

「……花? なに、これ、どうしたの?」

「別に。ふらっと目に入っらから気紛れに買っららけびょん。
深い意味なんて持ち合わせてねーびょん、勘違いすんな!」

「一輪の黄色い薔薇、綺麗だけど……え、なに、如何したいのコレ」

「ザビ子お前阿呆かびょん。今の話の流れからして普通にお前にやるっつってんびょん」

「え、マジでか?」

「ん」

「ぁ……あり、が、とぅ…………でもなんで急に花なんて?」

「────────っ!? べ、別にそんらんどうれもいいらろ、なんとなくだなんとなく!
なんか文句あんなら捨ててくっからそれ返せびょん!」

「待って、要る、要るから捨てないで!
折角貰った花だし、なにより犬から貰った花だもん、捨てないでよ!?」

「ッ…………じ、じゃあ文句言うな、茶々もなしな!!」

「分かったってば、案外犬もしつこいよね…………あっはは、変なの〜……」

「なんか言っらか、今」

「なにも言ってなーい。犬、ありがとう。
私、お花なんてもらった事ないから────とっても、それはもうとても嬉しい……」

「…………別に。大した事じゃねーす」























































黄色い薔薇の花言葉。『友愛、献身』
「良いですか、犬。今日はバレンタインといいまして日頃お世話になっている人や、好きな相手に花を贈る日なんですよ。お前も誰か気になる人がいるのなら、花を贈るといい」


「あ。私からも犬に渡したいモノが……はい、ハッピーバレンタインっ!」
「? ……なんらこれ、チョコ?」
「今日はバレンタインでしょ。だからチョコを君にプレゼントなのだっ」



2/14 Happy St.Valentine's day!!
















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