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「おいっ! そんな見てもやんねぇぞ!」
愛先輩手作りのハンバーグを見つめていると強い力で肩をひかれる。
別に食べたいとかは思ってないのに。
お腹もすいてないし。...........たぶん。
「別にいりません。美味しそうですけど。そろそろ風紀に戻らないといけないし。」
「おー。そうか、そうか。では、帰れ。すぐ帰れ。そしてもうここには来んなよ!」
「それは無理です。明日もきます。ね、会長?」
「は? ......え、あ、」
「あ? どういうことだよ! てめぇこの前言ったこと忘れたのか!」
愛先輩の言う、この前言ったこと。
その内容はきっとアレだ。
すごくすごく嫌な気持ちになって、苦しくなって。
でもどうしようと、俺ではどうにもできないもの。
どうしようもないと分かっているけど、すぐには諦められなくて、その気持ちが少しでも揺れないかと、みっともなくすがっている。
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