7 「おいっ! そんな見てもやんねぇぞ!」 愛先輩手作りのハンバーグを見つめていると強い力で肩をひかれる。 別に食べたいとかは思ってないのに。 お腹もすいてないし。...........たぶん。 「別にいりません。美味しそうですけど。そろそろ風紀に戻らないといけないし。」 「おー。そうか、そうか。では、帰れ。すぐ帰れ。そしてもうここには来んなよ!」 「それは無理です。明日もきます。ね、会長?」 「は? ......え、あ、」 「あ? どういうことだよ! てめぇこの前言ったこと忘れたのか!」 愛先輩の言う、この前言ったこと。 その内容はきっとアレだ。 すごくすごく嫌な気持ちになって、苦しくなって。 でもどうしようと、俺ではどうにもできないもの。 どうしようもないと分かっているけど、すぐには諦められなくて、その気持ちが少しでも揺れないかと、みっともなくすがっている。 [*前へ][次へ#] [戻る] |