涼宮ナツキの退屈 第四話 このメンバーで帰るのは初めてかもしれない。俺、美春、長門さんに一樹先輩と共に、俺たちは歩いていた。 「でも、何で野球なんですかね?」 「さあ?あいつのことはさっぱり解りませんから」 「あたし、エラーしないかな?」 「大丈夫。うちにはキョウくんがいるんだからね」 そんなに俺期待されてんのか?勘弁してくれよ。 すると、一樹先輩は耳元でこう囁いた。 「実は君も燃えてるんじゃない?」 俺はそれに倣って(ならって)囁く。 「そんなことないですよ」 「そうかい」 一樹先輩はいつもの爽やかスマイルを見せた。 とは言うものの、やる気がないと言えば嘘になる。少なからずこの俺も、ナツキの持ってきたイベントは楽しみでもあったからな。 俺は明日晴れることを願って空を見上げる。まあ、間違っても雨は降らないような雲ひとつない青空だった。 俺はナツキに出会ってから、気持ちの持ち様が変わっているのかもしれない。久しぶりに思いっきり楽しめそうな気がする。 さて、明日は何が起こるんだろうな。どうせなら、面白い一日にしてくれよな、ナツキ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |