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偽り
18


小此木side


「あ、わりぃ…って大丈夫か?」

目の前には生徒が1人倒れていた。大丈夫かこいつ?


「なんだ、小此木か、…それって机?」
「お、相良いたのか、あー、机借りてたから返しにきたんだけど」


何かあったのか?と聞けば何もないよ、と倒れているやつの顔を見ながら楽しそうに笑っていた。


「てか、そいつ大丈夫なのか?スゲー音してたんだけど」
「んー大丈夫じゃない、今も寝てるだけだし」

ほんとばかだよこいつ、と倒れているやつの頬をつついて遊んでいる相良に少し驚いた。


…初めて見たかもな、相良のあの顔。


「…相良、そいつお前のファンじゃないのか?」
「違うよ」

お友達、と言って相良は寝ているそいつを抱き抱えた。


「…お前、よく持てるな」「これくらい持てないと男じゃないよ」

そう言ってお姫さまだっこをしたまま図書室を出ていこうとする相良に声をかけた。

「…相良、そいつどこに連れていく気だ…?」
「どこって、保健室」
「…お前がか?」
「他にだれがいるんだよ」

ごちゃごちゃ言ってないで小此木は机を直しててよ、と言って、相良は図書室を出ていった。

あの相良が普通の生徒を保健室まで運ぶなんて…あの相良がな、…まぁ、詳しいことは後で相良に直接聞くか。そう思いながら俺は机を直すのに取り掛かった。

「…ん?生徒手帳?……誰のだ?まぁ、いいや、後で風紀委員に届けとくか」



小此木side終わり




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あきゅろす。
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