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星弥は気が済むほどしゃべくった後、陽の隣ではなく私の隣に座った。
何これ。両手にイケメン?
呆けている私を挟んで、陽は星弥に話かける。
「星弥の新しい同室者誰?」
「なんか俺、あまりもんで今んとこまだ一人」
私がきたから陽の部屋から追い出しちゃったのかな?
だったら悪いことしたなあ。
「きいちゃん、新入生代表挨拶するんだよね?外部生が主席とかこの学園始まって以来なんだって」
「え゛、そうなの」
「周りは俺が次席なことに噂はきいの挨拶のことで持ちきりだよ」
昨日もその話したでしょ、と陽は小さく私に耳打ちした。
挨拶が憂鬱すぎる。
突然周りのガヤガヤが静まった。
式が始まったようだ。
豪華な学校の造りとは違って、案外普通な式だった。
まぁ、人数が凄いけど。
私は別に上がり症とかではないけど、流石にこの人数を前に挨拶とか緊張する。
「紀一は堂々とやればいいよ、俺がついてるからね」
「はははっ心強いね」
「新入生代表挨拶」
私は壇上に上がった。
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