幻滅デイリー 変態と、ぼく 「嗚呼。君が女の子だったら、拉致して監禁してでも傍に置いておくのにな」 彼は、ぼくの癖毛をいと惜しそうに撫でる。はっきり言って、吐き気がした。ぼくは、彼の手を払う。すると、彼は強引に肩を抱いて引き寄せる。 「そうしたら、強姦してでも孕ませてやる」 こいつの本気の目を、思いきり潰してやりたいと心の底から思った。そしたら、こいつはどんな顔をするだろうか。痛がるか? ………さぁ? 「ぼくが、女の子だったらね。君を半径1m以内に、近付けないよ絶対。この、ストーカー。犯罪者。危険人物。変態。滅べ」 ぼくは、憎悪と侮蔑の意を込めて睨み付けた。こいつの将来に関わる事になる女性に、今から同情の念を抱いてしまう。 「うふふ、手厳しい」 そう言って、彼は。 ぼくのカッターシャツに、手を掛けた。 [戻][進] |