龍と花
2
「えへへ、楓お兄ちゃん」
笑いながら俺に大人しく撫でられている龍郎君に
俺もうメロメロ
だっ、抱きしめたい!!
「楓お兄ちゃん、しゅきぃ!」
「わっ」
いざ抱きつこうと思っていたら、向こうから俺に
飛びついて来てくれた
ぎゃぁぁ!可愛い!
暫く二人でギュムーとしていたら、廊下の向こう
から足音が聞こえた
「龍郎ー?どこ行ったのー?」
どうやらこの子を探しているらしい。俺が引き留めちゃってたのかな?
「呼んでるよ?」
「や!お兄ちゃんと居るぅ!」
ぎゅうぅっ、と俺の腕を掴み離してくれない
本当に可愛いっ、なにこの子!
「い、いいのかな?」
「ん!」
困った・・・何かあったのかもしれないし・・・
どうすれば・・・ムぅ・・・あ、
「ね、俺と一緒なら、行く?」
龍郎君の顔を覗き込む。俯いた龍郎君の長いまつ毛が顔に影を落とした
「・・・行く」
少し考えていた龍郎君も、それならいいのか了承してくれた
二人で手を繋いで声のする方に向かった
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