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龍と花
五十嵐組Jr.

「こんにちは」

挨拶をすると、慌てて横の部屋に入ってしまった

「ふふっ」

可愛いな、人見知りなのかな・・・?
少しすると、男の子はまた部屋からひょっこりと顔を出した
ニコリと笑いかけると、ゆっくり近づいてきてくれた

「こんにちは」
「こ・・・にちはっ」

今度はちゃんと返してくれた
俺の前まで来ると、じぃーっと見つめられた
その子の前にしゃがんで目線を合わせる

「君はここのおうちの子かな?」

聞くと小さく頷いた・・・・・・か、可愛い!!
実は俺、子供好き。自然と頬が緩んでしまう
そんな俺を、怪しい人ではないと判断したのか、男の子が俺の着物の裾を摘まんできた

「何かな?」
「・・・おねぇちゃん、だぁれ?」

・・・・・?なんだ って?

「俺は男だよ」
「そ、なの?」

頭にハテナを浮かべている・・・あ、この着物のせいかな?

「この着物、借りたんだよ。綺麗だよね」
「うん」
「君の名前は?」
「いがらしたつろー」

この子は本当にこの家の子なのか・・・?
こんなに可愛い子が、ヤ、ヤクザに・・・

「龍郎君、俺は日向楓だよ」
「か、えで?」
「そう、よろしくね」

龍郎君の頭を撫でながら微笑む

[*過去][未来#]

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