EVERY DAY
06
声を上げるなり壁まで後退ったので勢いよく頭をぶつけてしまった。
ゴンッという鈍い音が聞こえ、「いったー」とみずほが唸る。
雅哉はというと
「そっ…
そんなに驚かなくてもいいじゃんかーっ!!
これどこに置くか聞こうと思っただけなのに!!」
ギャーって酷すぎると嘆いていた。
―……酷いのはあんただよ…―
雅哉のノリに調子を狂わされっぱなしだった。
――――― ―― --
「―――???」
みずほが目を開けるともう辺りが暗くなり始めていた。
「やっば!!!!」
どうやら作業の途中、壁に寄りかかったまま寝てしまったらしい。
こんなところで寝れば寒いはずなのに、見れば毛布がかけられていた。
おそらく雅哉がかけてくれたのだろう。
『俺5時からバイトだ。』
さりげなく雅哉が言っていたのを思い出した。
慌てて手元にあった携帯を見る。
「もう6時過ぎてるし…。」
部屋はもうほとんど片付いていた。
そろそろ夕食を作る時間である。寝ぼけた脳を起こすように顔をパンッと軽く叩く。
横を向くと―
座ったまますやすやと寝息をたてる雅哉がいた。
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