Novel〜孕〜
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「ねぇ、大丈夫?」
挙動不審としかいいようのないティラに一歩近づこうとする。
コンはなんと、ティラの股の間に陣取り、しかも甘えるようにクリクリと頭を擦りつけてきた。
「うわ、ぁっダメだ!」
思いがけないところからの刺激に、さすがに大きな声が出てしまう。
どっと汗が噴出し、顔が熱くなった。
「ティラ?どうし…」
駆け寄ろうとする雰囲気に、咄嗟にティラの口から言葉がでた。
「っ、だめ!来るな!」
「え?」
「こ、こっちを見ないでくれ…」
片手で赤くなった顔を隠し、もう一方で股のあたりを押さえるティラを見て、ウメははっと息を呑んだ。
「あ、そ、そうね!やっぱり、勝手に人の家に入るのは、よくないわよね」
ぽぽぽ、と顔を赤くして、チラチラとティラが隠している二箇所を見る。
自分の内から出る魅力的な何かに、ティラの男が反応してしまったのだと、彼女は判断したのだ。盛大な勘違いである上に、ティラには何を考えて納得したのかまったくわからなかったが、ウメは自分の頬に手をあてて大きく頷く。
「わかったわ!これからは、ちゃんとノックして、勝手にお台所も使わないようにする。うふん」
うふふ、と謎の発声をして、ウメは腰をいつもより揺らして、しなをつくりつつ出て行った。
残されたティラは、ドアの閉まる音を確認して、「はぁー」っと息を吐き出す。
「おいコン!変なところに入るなよ!」
ずいと下を下げて、自分の股を除けば、こちらの焦りにはまったく伝わってない様子で、下着の上で首をくりっと傾げて見せた。
「あー、疲れた…」
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