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願い事、叶えよう。 1
「ねぇ、ひよC−!明日って何の日かわかる?」
珍しく朝からハイテンションで動き回っているジローに捕まった日吉は、ずるずるとコートの端にまで引っ張っていかれ、そう問いかけられた。
「明日は子どもの日ですね」
日吉が真面目に答えると、ジローは不服そうに頬を膨らせ、そうじゃないと口を尖らせた。
自分より年上とは思えないジローの子どもっぽい態度に日吉は珍しく笑みをこぼす。
「冗談ですよ。芥川さんの誕生日でしょう?毎日毎日あれだけ騒いでるんですから嫌でも覚えますよ」
なら良し!と腰に手を当て胸を張るジローにやはり年上とは思えないなぁと日吉は改めて思った。
「それでね、日吉にお願いがあるんだけど、叶えてくれる?」
070207
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