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―――――――その日、彼女たちは出会い、彼女たちの夢が叶った。
「……え…今、なんて…?」
一人の少女が目を丸くしてとても驚いたように問いかけた。
「…聞こえなかったのか青瀬?今日から…お前たちは四人グループでの本格的活動を開始する」
「この…四人で…?」
「そうだよ愛希!私たち、芸能界に出れるんだ…!」
「鈴音、はしゃぎすぎ(笑)」
「だって柚璃ー!!」
嬉しそうに微笑む鈴音。
他の三人も嬉しそうにしていた。
圭悟はそんな四人にフッと一瞬笑うと、すぐに真面目な顔に戻る。
「活動開始に伴い、お前たち四人にはこれから指定された男子校で寮生活を送ってもらう」
「「「………はい????」」」
圭悟の言葉に、喜んでいた四人が固まった。(と言っても柚璃は普通)
…今、なんて…
「指定された…『男子校』?」
「しかも『寮生活』って言わなかった…?」
「フッ…まだまだお前たちは始まったばかりだ。俺の見える場所でしっかり学んでもらう」
「ある意味、『監視』だよね…」
愛希と鈴音の言葉に返事を返した圭悟に、柚璃がポツリとそう言った。
その言葉に圭悟はニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「無理なら構わないぞ。その代わり、四人での活動も破棄ということになるが…」
「!! 行きます!行きますから!」
「ちょ…鈴音!?あんた言ってることわかってる!?」
圭悟の言葉に慌てた鈴音が言ったのを、愛希が止めに入った。
それもそうだろう…。
男子校、さらには寮生活ともなれば、自分たち以外男しかいない場所で暮らすということだ。
愛希はまだ自分の身を守れるくらいの力はある、だが鈴音は…。
「大丈夫だよ〜w何も男装してバレないように通えって言ってるわけじゃないんだし、ね?」
「ね? じゃなくて!」
「お風呂一緒に入れってわけでもないでしょー?」
「元々普通の寮として機能していた場所ですからね、大浴場も女性専用がありますよ」
「大浴場とかの心配でもなくてですね!!」
鈴音に続いてシリルも言い、愛希はシリルにもつい怒鳴ってしまう。
圭悟は黙って聞いており、柚璃と嘉夜はくすくす笑っていた。
「あーもう!柚璃、嘉夜!なんで止めないの!?笑ってる場合じゃないでしょ!」
「え?止める必要ないし…」
「…は?」
「私たちは賛成組だよーw」
柚璃の言葉に一瞬理解できなかったが、さらに嘉夜が言い、愛希は呆然とした。
「賛成、って…あんたたちも意味分かってるの!?」
「わーかってるよ〜♪でもほら、涼いるし!」
「瞬もライナスのみんなもいるからねぇ」
「そうだよ愛希!ライナスがいるってことは、理人いるってことだよー?」
「知り合いがいるから、ってだけで大丈夫とは限らないでしょ…」
三人の言葉にため息が出る愛希。
しかし三人(主に鈴音)が入学すると言っている。
こう見えて鈴音は言い出したらきかないのだ。
加えて柚璃と嘉夜も鈴音側。
こうなった場合、愛希に残された道は一つしかない。
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