[携帯モード] [URL送信]

よみもの~中等部編
11 ~hazue

僕がどんなに手を差し伸べても
君の心はいつも薫に向いていた

差し伸べた僕の手を握っていても
君はいつも、薫の手を欲していた

僕は

ずっと
ずっと

君の大切な人の弟

その関係を壊しちゃいけなかったんだね

まだ、壊れてなんかないよね?

だって君は僕の手を取りながら
僕の手をとるその指先から
僕への感謝を感じる
はずえクンありがとう、って

でも、君の心はいつも薫に向いている
感謝は僕に向けながら
それでも、心は僕のもとへは、やってはこない

僕に向けられるのは感謝

愛してるのは

薫、ただ一人


僕も兄さんと同じようにキミに愛してもらえると、そう思ってたよ
でも、僕に向けられる愛と薫への愛は別のものなんだね?



2度目の失恋
君に___



かのんちゃんは僕を好きでいてくれる
それが『弟の葉末』だとしても
僕を僕として、好きでいてくれる
それだけでいい

ねぇ、かのんちゃん

僕にとってきみは
一番素敵な姉さん
きみにとって僕は
一番大切な人の弟

今は、まだ辛いけど

僕は君の側にいられることを
僕に笑いかけてくれる君といる事を
純粋にうれしいと思える日まで
少しだけ耐えていればいい
そう、僕はそれで幸せだと思う

幸せ、だよね

[*前へ][次へ#]

14/37ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!