よみもの~中等部編 11 ~hazue 僕がどんなに手を差し伸べても 君の心はいつも薫に向いていた 差し伸べた僕の手を握っていても 君はいつも、薫の手を欲していた 僕は ずっと ずっと 君の大切な人の弟 その関係を壊しちゃいけなかったんだね まだ、壊れてなんかないよね? だって君は僕の手を取りながら 僕の手をとるその指先から 僕への感謝を感じる はずえクンありがとう、って でも、君の心はいつも薫に向いている 感謝は僕に向けながら それでも、心は僕のもとへは、やってはこない 僕に向けられるのは感謝 愛してるのは 薫、ただ一人 僕も兄さんと同じようにキミに愛してもらえると、そう思ってたよ でも、僕に向けられる愛と薫への愛は別のものなんだね? 2度目の失恋 君に___ かのんちゃんは僕を好きでいてくれる それが『弟の葉末』だとしても 僕を僕として、好きでいてくれる それだけでいい ねぇ、かのんちゃん 僕にとってきみは 一番素敵な姉さん きみにとって僕は 一番大切な人の弟 今は、まだ辛いけど 僕は君の側にいられることを 僕に笑いかけてくれる君といる事を 純粋にうれしいと思える日まで 少しだけ耐えていればいい そう、僕はそれで幸せだと思う 幸せ、だよね [*前へ][次へ#] [戻る] |