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同じ空を見て(妹)


檻車に乗せられた私はどこに行くのだろう。そう思ったのは一昨日のこと。
たどり着いたのはよくわからない場所。

(お城っぽいけども…)

まず何故私が檻車に乗せられたかと言いますと、話せば長くなりますが……。




女の敵である董卓というおじさんに捕まったけどなんとか脱走に成功。

このときばかりはいつもの片倉様を怒らせたときのお仕置きに感謝。(政宗と喧嘩して暗い牢によく閉じこめられた)

董卓の部屋がある棟から逃げる時に風魔さんに見つかったけど「うぬが逃げることでここもおもしろいことになりそうだ」とかなんとかで見逃してくれた。


董卓につれてこられたんだからここは遠呂智軍の兵舎のはず。

ということは、莢に会えるかもしれないと兵舎の別の棟に忍び込んだ時。

「貴様何者だぁぁあ!!」

『こんなあっさり見つかるか普通!?』

あっさり見つかり、逃げるけど不気味な皆さんに大勢囲まれ御用となりました。ぽくぽくぽく……ちーーん

「まあ、可愛らしい侵入者さんだこと」

『なんと美しいのお姉たま…』

「あら嬉しいこと言ってくれるじゃない。」

その後お偉いさんらしい綺麗なお姉さまの指示でこんなよくわからない所につれてこられたという訳でありまする。


『だせーー!!だせやごらぁああ!』

大声で叫んで暴れると見張りの兵が私ののる檻車を叩く。

『ハァ……』

「やっと大人しくなったか」

暴れるのが少し疲れてきたので、大人しく作戦時間としましょうか。


え、なんの?


そりゃ、脱走でしょう。


幸いなことに武器は没収されていない。さらに私のこの檻車を護衛してるのが一般兵というのもいい感じ。


(あとはこれをこうして、あれをちょいちょいーっとして)


『完璧じゃね?』

あとは実行するだけだ。
自然と口が緩んでしまう。


(そういえば、)

董卓や風魔さんに連れ去られるとき、はち丸に文を渡した。(風魔さんの背中を使って書いた文)

ちゃんと兼続に届いているだろうか。

届いていると良いなと思いつつ見上げる空はきれいな青空だった。



「あの大馬鹿者め」

その頃文を受け取り目を通した兼続は空を眺め、本日何度目かわからないため息をつく。

その横には先程捕った魚を食べる熊が一匹。この文を届けた茅の飼い熊のはち丸だった。

あの遠呂智軍との戦いで自分たちは負けてしまい味方も散り散りになってしまった。しかも、茅は捕まってしまったらしい。


「何故勝手に行動するのだ…」

助けに行けるなら助けに行きたい。しかし、茅が捕まっている場所がわからない。

手がかりもなしに勝手に動くことは許されないだろう。

"必ず帰ってくるから待っててください。"

文にはそう書かれていた。

今はこれを信じて情報を集めるしかできない。

「しかし……」

よくあの風魔小太郎の背で文を書けたものだ。

またため息をつき、遠くの空を見つめ無事を祈るのだった。





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あきゅろす。
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