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危険地帯



「亮先輩!大丈夫ですよ。
アップしててください。」


そうそう、意外なことに亮先輩は生徒会長をしながらサッカー部の部長もしてるんだって。


「でも…それ重そうだな。持…」


「俺が持つ。部長はアップしててください。手伝いは1年のオ・レ・に・任せて。」


「1年だが有馬英二、君は今日先発だろ?ちゃんとアップしてきなさい。
俺は毎回出ているから慣れてるんだ。」


「そんなこと言っちゃって、部長は今日フルですよね?
ちゃんとアップしないと怪我しますよ?」


「それは君の方だろ?」


「いやいや、部長でしょ?」


「いや、君の…―」



「おいっ!お前ら何やってんだ!」


私を間に2人ともかごの取っ手を持って言い争ってる。
いい加減にして〜って思ったら救いの天使が現れた。





って言ってもいっちゃんだけど。


「亮も英二も何やってんだ!
お前らにアップちゃんとしろって言ったよな?
しかも、せっかく手伝いに来てくれた樹里の邪魔してんな。
ほら、アップに行け。コーチ睨んでるぞ。」


確かに、30代後半くらいの日に焼けたコーチらしき人が睨んでるυ




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