弱ペダ小説
黒荒☆菊様リクエスト※裏寸前とかじゃないw
俺の目の前で、大切な恋人が倒れていた。
顔が赤い。熱があるに違いない。
慌てて体を起こす。やはり熱い。
黒「荒北さんっ!荒北さんっ!!」
荒「く、ろ……」
うっすら目をあける。そこに俺は映っている。
黒「大丈夫っスか?体温計買ってくるんで、ベッドで寝ててください」
荒「ぁ…、待って…っ!」
ぐいっ…
黒「荒北さん…?アセ」
驚いた。あの荒北さんが、俺の服の裾を掴んでいる。怯えた顔で、首を横に振っている。
黒「すぐに帰ってくるんで。ちゃんと寝ててくださいよ?」
ばたん…
危なかった。あんなに可愛くて積極的な荒北さんは初めてだった。(まあいつも可愛いけど)
もう少しで理性が飛ぶところだった。
体温計とゼリーや薬なんかを買い込んで寮に戻る。荒北さんの部屋のドアをノックする。返事がないから寝ているのだろう。
黒「ただいまっス。具合、どぉっスか?」
顔を覗きこむと、起きていたのだろうか、パチリと目を開けて微笑む。
荒「大分よくなった」
黒「よかった。じゃあ、熱測りましょうか」
さっと体温計を取り出すと、荒北さんの表情が少し曇った。
荒「熱なんてないから測らなくても平気だアセ」
黒「そんな訳ないっスよ!俺が来た時、荒北さん倒れてたんスよ?」
荒「うぅ…アセ」
黒「ほら、口開けてください」
荒「チッ…あぁー…」
なんだコレ。可愛すぎる。恥ずかしいのか目線を逸らしてる。
熱のせいか、普段よりも唾液をたくさん含んでいるねっとりとした舌。
こんなの、お前のくわえて熱測った方が正確だろって言ってる様なもんだろ。
荒「ほら、早くしろよな」
黒「え…っ!?あ、はい…アセ」
荒「…ん…」
ぴぴぴ…
黒「微熱…スね。薬あるんで、ゼリー食べた後で飲んどいてくださいね?」
荒「分かった」
黒「もし飲んでなかったら、口移しで飲ましますよ」
荒「それでもいいけどな…」
黒「え…?」
全く、この人は。どれだけ俺の心を弄ぶつもりなのだろうか。
いつまでたっても適う気がしない。
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