弱ペダ小説
黒荒☆匠様リクエスト
もうすぐ俺たちも卒業という時期になってきた。荒北さんの大学でも、準備とかで忙しいのだろうかと考えていると、荒北さんから一通のメールが届いた。
『明日学園祭。絶対来いよ』
へぇ〜、学園祭とかあるんだな。
黒「学園祭ぃぃぃぃぃいっ!?」
待て、もうすぐ卒業じゃあ…。そりゃぁ、卒業生を送る会みたいなのはよくやってたけど、卒業を間近に控えた生徒たちがいる中で学園祭…。
黒「明日は予定ないので絶対に行きます…っと、送信」
送信したと同時にメールが来た。また荒北さんからだ。
『状況が変わった。明日は絶対来るな。風邪引け!それか怪我しろ、事故れ!!』
脅迫じみた誘いは、半分脅迫の様な断り方で終わった。だが、少し興味のあった学園祭だ。どうしても行ってみたい。多分事故れって言う程だから、何かある。それも、怖いもの見たさ?から好奇心が湧いてきた。
黒「そうだ。洋南には総北の元エースもいる。総北の2番も誘ってみよう」
今「ここですね。洋南大学自転車競技部の出し物」
黒「だな。見たところ、まだそんなに客は来てないみたいだ」
カランカラン…
すげぇ…、喫茶店って書いてあったけど、音までこだわってある。これが大学か…。
荒「らっしゃませぇ…って、ンだよ黒田に今泉か…。ン?黒田テメェっ!」
黒「荒北さん…。その、よくお似合いで…」
狼の耳に尻尾。そしてメイド服。一般的なものは猫耳だろうが、会えて野獣である荒北さんぽさをより引き立たせる狼!一見ミスマッチかと思われるが、斬新にも裾がロングで所々破いた様な切れ目がある。まさに野獣!これが大学か!!
荒「おい、勝手に解説すンなよ」
金「お前こそ、もう少し女性らしい喋り方をしろ」
奥のカウンターから現れたのは、総北の元エース金城。ギャルソンのつもりなのか、蝶ネクタイまでしている。俺にはバーテンダーに見えるけど…。
荒「俺ァバリバリ男性なんだよ。こんな服着せやがって…。ったく」
黒「あぁ、だから来るなって」
今「金城さん、お久しぶりです」
金「あぁ。どうだ、最近は」
荒「2人ともマイペースだね。…始めはメイド無しだったんだけどよ。俺に出来る仕事がねェから、強制的にこれになったんだよ」
黒「可愛いと思いますよ」
突然のことに、荒北さんも、隣で話をしていた2人も、は?と首を傾げる。
荒「新開のバカがうつったか?」
黒「だから、本当に可愛いと思ってるんですよ」
荒「…お前も物好きだねェ」
黒「それは、お互い様です」
俺の言葉に被る様にして、何人かの客が入ってくる。
荒「さァ、面倒な仕事だァ。黒田、お前いろいろ回っとけ、参考になるだろうからよ」
そう言った荒北さんは、昼日中の日差しを浴び、にこりと微笑んでいた。
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