LOVERS OF INFINITE COLOR
桐ヶ峰学園
U
「臣いるかな?」
「…」
「分かんないや…どれだろ」
「…春貴。俺はここだけど」
「え!?」
中の様子を真剣に探っていた春貴が声に驚き振り向くとすぐ近くに目当ての臣が立っていた。
−わゎ!すごい汗。すごい、絵になって…瞳に吸い込まれそう…
「俺を探してた?」
「あ、うん。雨降りそうなんだけど僕、傘持ってないから。あの、臣持ってたよね?」
突然、現れた臣にしどろもどろになりながらも何とか目的を伝えた。
「それだけ?」
「え?」
「傘の為に俺のとこ来たの?会いに来てくれた訳じゃないんだ?」
「え、あの、えっと…
あ!…ん!…んん、ん!し、臣!ちょっ…と!」
舌を絡め捕られ、力強く腰を引き寄せられて気持ち良い角度から口内をまさぐられる。
極め付けは、わざと音を立てて舌を吸う。
「んぁ…ん。臣、も…やぁ!」
「あまり、声を大きくすると聞こえるよ?」
「さいってー!離して!」
「いやだ。離したら逃げるだろ?」
見上げると、上気した頬に切なげな切れ長の瞳に形の良い唇。
「ッ!!…触ら!な…で!!離して!!」
「春貴!?おい、いきなりどうし…!おい!暴れるなって!」
臣が春貴の頭を撫でて、髪を梳くとびくりと体を硬直させ、異常なまでに怯えだした。
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