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死亡予告【遊戯】
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tokinaga side



瑠時を連れて走っていたのはいいけど
瑠時からしたら、俺が遅かったのか
いきなり、姫抱きをしてきた



「ちょっ、瑠時降ろせ!」



俺が姫抱きされるとかなかり恥ずかしい
そう思って身を捩って暴れるが
俺を抱き上げている細腕は見た目と反し
ビクともしない


どれだけ力があるんだと内心思っていると
首筋にチクッとした痛みと
クチュッと濡れた舌が這わされて顔を向ける


向けた先に交わったアメジスト色の
瑠時のどこか冷めた瞳にゾクリと魅せられる



「静かにしろよ、暴れるな」



いつもよりも低い声に
拒否を許さない命令口調な言葉


思わず背中がゾクゾクした


いつも俺の下で綺麗に啼く瑠時と違い
初めて会った時のような冷たい雰囲気に


また違った瑠時に魅せられた


頬が僅かに上気したのが俺でも分かった



「………ぃ、今だけだからな」



僅かに上にある瑠時の方から
声を押し殺したような笑いが零れる



普段ならしない
瑠時以外の人物なら尚更しない


雰囲気に呑まれただけだと
自分自身を納得させる


所詮言い訳だが


きっと
普段の瑠時にも俺抱き上げられるだろう
困ったように微笑む瞳にほだされて


最終的には他の奴等に見られたく無くて
身を捩って逃げ出し全力疾走をすると
目的の扉を全力で蹴り開けた



tokinaga sideout






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