マフィアの休日
思った以上に小さなその身体(山本+10)
命を懸けて守ります
「山本さんお疲れさまです!!!」
「お、おー」
「あの…」
「わり、ちょっと急いでる…」
山本は唇を噛み締めボンゴレの館内を駈ける。普段から愛想の良い彼だ。声をかけるものも多いが珍しく彼は軽くあしらう
「どうしたのかな?緊急事態?」
「いや、だったらビアンキさんとかも慌ててるんじゃ」
「てか、幹部ほとんど今朝から見てないんだけど…」部下たちは今朝から姿を見ない幹部に首をひねる
「みんなで旅行?」
「まっさかぁ〜春璃さんなんて妊婦だぜ」
「「「「「「あああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」
「道理で、幹部がみんないないと思ったら…」
そう、山本は任務終わり帰宅途中に妊婦の妻の“陣痛”の一報を受けたのであった。100`以上離れていたが車を限界まで飛ばしボンゴレの館に寄ったのだった
道中、付き添っていった仲間からもたらされる情報は肝を冷やすものばかり
「早産」「難産」「春璃がもしかしたら〜」
山本は内心舌打ちをする。任務+100`でボロボロの状態でエレベーターに飛び乗ったがこれがまた遅い…頭のなかはオーバーヒートしてて心臓は抗争の最前線にいるよりうるさい
「名前…無駄にならないでくれよ…」
生まれてくるわが子につける名は春璃の頼みで既に決めてある―やっと開いたエレベーターの扉の隙間から幹部居住区の少し奥にある部屋に向かう。
「…」
人の気配がしないことと先程からさまざまな人から連絡が入ることを考えるとみな病院らしいな
なんて呑気な考えをめぐらせていれば見慣れた人影
「獄寺?」
「お前…返り血はたいしてないくせに…汗臭い風呂行け…あ、着替えはおいてあるシャツだけ替えて30秒でこい」山本の様子からサクサク準備を進める獄寺の指示に山本は従う
「なぁ、なんでここに?」
「お前が早く来るために手伝うように…」
「そっか。春璃は」
浴室に入ってく山本は獄寺に聞いた
「…早産。あいつ自身もやべえ…今はクロームが手握ってるけどあいつ…お前の名前呼んでるって」一瞬山本の大きなシルエットが震えたのがわかった
「…運の良いことに俺は普通なら30分の道を10分で行ける。」
「ありがとう」
「けっ。それはあいつにいえ」
ガタンッ!!
獄寺は宣言以上の結果をだした30分を5分に縮め山本を病院の正面に落とす
「5階産婦人科!!!」
「了解」
エスカレーターを鬼気迫る迫力で登りきり奥にある部屋に進むと仲間の姿
「山本!」
親友たちが覗いてた先にはガラスの中には大きなお腹を抱え苦痛に顔を歪める愛する妻の姿
「春璃!!頑張れ!!」
限界なんて越えてたけど力のかぎり叫ぶ
「…たけしぃ」
一瞬目が合うと少し驚いた表情をするが口が動く
「が・ん・ば・る」
再び春璃は顔を歪め呻く
少しの間の後部屋から歓声が揚がる
うとうとしてた仲間たちも飛び起きる
「旦那さん入っていいですよー」
慌ただしく病室に移された春璃は母子共に健康というわけで看護婦は去り仲間も気を利かせたのか姿がなかった
「春璃…」
「あら、武。そんなとこにいないでこっち来てよ」
入ってきた山本に春璃は隣に座るように促した
「頑張ったな…それから隣にいられなくてごめん」
ふんわりした蒼い髪を撫でてやれば猫のように目を細めるが謝れば、春璃は山本に抱きついた
「春璃?」
「いいんだよ。来てくれたから。それよりこの子見て!!」普通なら動けないはずだが動ける彼女は鍛練の賜物であろう
「かわいい女の子だなぁ」
「でしょ♪武に似て黒髪だよ♪」俺的には春璃の透き通った碧が羨ましいくらいなんだが…なんて思いつつすやすや眠るわが子に触れようとすれば小さな手のひらで山本のごつごつした指をつかむ
「ちっせーのな」
「ふふふ。お疲れのはずが元気ね“お父さん”」
「!!」
“お父さん”
その言葉で自覚する自分のポジション―。
今まで春璃と自分は互いに背中をあわせ裏の世界を生きてきた…おそらくそれはこれからも、かわらない事実
だが、今度からはこの幼子を守らねばならないのだ…
山本はすっと春璃の正面に座る
「なぁ、春璃。俺、守からこの子もおまえも」彼女は柔らかく笑むそして抱き締めた
「あたしも精一杯支えるから」
「おぅ」
お互い笑いあい顔を反らし赤面する。
「「やばい。あの笑顔は」」
お互いがお互いを愛してることを再認識すると二人の影は重なった
てってれー♪
慧斗は狂気に感染した
■□■□
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
羽入以上の勢いで謝りますごめんなさい…出産ネタはお題見てから3秒で出てきたは良いが…まとまらないおちが微妙…うん。もうなんかスランプ
お題を頂いたXanadu様ありがとうです。それからできがバロスですいません…
(c)Xanadu
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