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マフィアの休日
お題・朝露の匂いがした。(クローム夢)




「あなたの利用価値はなくなりました。」
「じゃーなーだぴょん」
「…君にはもう、用はないよ」


黒曜の友達と別れる夢を見た。


見捨てられる夢を見た。








こわいこわいこわい………


真夜中の雷。

一人では広すぎる家に、私を慰めてくれる人はいない


一人である事が余計に、私の不安をあおる。


友達のいない孤独な少女、凪は布団の中にうずくまっていた。





♪♪♪



不気味なほど、明るい音楽がした。
ケータイのランプが点灯する。



どうせ、母親からの「今日は帰れません」という
味気ないメールだろう、そう思ってたがケータイのコール音はやまない。


電話であった。


凪には電話してくるアテナドなかった。




「もしもし」
消え入りそうな声で呟く。


「クロームちゃん?」
凪とは対照的に落ち着いた声がした。



「春璃ちゃん!!」
春璃はクロームのボス、沢田家に居候中のイタリアから来た、一流ヒットマンで凪の家庭教師でもあった。



「さびしいんでしょ。」
有無を言わさぬ口調で、春璃はクロームに言った。

「…えっ…ちがうよ」
「普通は寝てる時間でしょ…もう、朝だよ。一晩中起きてちゃ駄目ジャン」


春璃は、姉のように諭した。


「もぅ、朝なんだ。」
凪も呟く


「ねぇ、カーテン開けてみて!」
楽しそうに凪に言った。


「…??」
カーテンを開けた。

そこには、パジャマ姿の春璃がいた。

「よっす」

凪の顔に驚きが広がる

会談を駆け下りて、玄関を飛び出すと、たしかに春璃はいた。




「何で…」
「直感で電話したら、元気なかったから…飛び出してきちゃった〜」


「…馬鹿」
凪は春璃に抱きついた。

雨にぬれた、彼女の背中からは朝露の匂いがした。



























http://10hp.jp/?id=pianica(液体窒素と赤い花/Liquid,N/リキッドエヌなど)さんよりお題を貰いました。朝靄のにおい


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あきゅろす。
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