白くまマン
ケチ
今日は俺が毎月買ってる雑誌の発売日だ。だから絶対買いに行かなきゃならない。でも、だ。俺の家から近い本屋には残念ながらその雑誌は置いていない。
という訳で、いつも電車で二駅の本屋に行くのだ。

『〇×書店』
あ、あったあった!これが俺の欲しい雑誌。確か消費税込みで…1,155円か…。
!!
な、ない!!
5円がない!!
ってよく考えたら電車賃もない!!どうすればいいんだ!!
今から家に戻るのも面倒だしなぁ…。
!そうだ!!
「白くまマン!」
俺が奴を呼ぶと白い煙が辺りに広がり中から奴が出てきた。
「お願いだ、白くまマン。金を貸してくれ!」
白くまマンはコクンと頷くと、どこから出したのか155円、つまり消費税と電車賃ぴったりの金を貸してくれたのだ。
「助かる!!」
こうして無事に雑誌を買うことができた。レジから戻ると白くまマンがまだいた。どうしたんだ?と思っているとスッと手を出してきた。その手には白い紙が握られている。
「?」
わからず、とりあえず紙を取ると白くまマンはどこかに行ってしまった。俺は紙を見た。紙には文字が書いてあった。かろうじて読めるような字だが、間違いじゃなければ
『次にあったらお金返してね』
と書いてある。
「………」
白くまマンの性格がわかった瞬間だった。

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