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【完結】 Novel〜Lord's Soul〜
story39 アイスカウンティー










「で、この国は?どこだよ。」


マーシャはイラつきながら
ファストラインのスタッフにつかみかかっている。


『こ・・・ここはアイスカウンティーでございますッ!!本当に申し訳ありません!!!』


「はぁ!?てめぇら三日もまたせといてまた故障だと!?ふざけんのもいいかげんにしねぇと・・・」
「・・・・マーシャ・・・・・・・・!」


ルナに止められマーシャは渋々手を離した。


『ほ・・・本当に申し訳ありません!!ホテルはこちらが手配いたしますので!!』


「当たり前だ。もちろん無料だろうな?」


『は・・・はいぃ!!』


「わかったよ。だが明日までに直さなきゃどうなるかわかってんだろうなぁ」


マーシャはニヤッと笑い
指をパキパキ鳴らす。


『もぉぉちろんでございますっ・・・!!!!!』


マーシャお得意の脅しをいれ、
リオナ達は故障して動かなくなったファストラインを降りた。


運良くアイスカウンティー前で故障したため、
乗客は皆アイスカウンティーに入っていく。


「・・・・・・・・・・・・・さむい」


クロードは、小さい体を震わせ、
くしゅんとくしゃみをしていた。


「・・・これ着ろ」


見兼ねて、リオナはさりげなくクロードに自分のコートをかけてやった。


「・・・・・・・・あ、ありがとう」


「・・・別に」


リオナはそっぽを向いてさっさと歩いていく。


クロードは少し俯いて後をついて行った。


その光景を見ていたルナが
少し心配そうにつぶやく。


「・・・・・リオナ・・・・クロードに対して何か冷たい気がする・・・・・・・」


「確かに。なんかリオナのやつ様子が変なんだよなぁ。」


「・・・私たちが止まってる間に・・何かあったのかしら・・・」


「うーん・・実はあいつの弟だったとか。サプラーイズみたいな。」


「・・・・・そういえば・・・・マーシャにそっくりよね・・・・・」


「って俺のかよ。」









アイスカウンティー



一年中雪が降る
真っ白な国


クリスマスはとても盛大に行われ、
装飾がとても美しくクリスマスの日の観光客の数はここ数年でさらに増加している。


「雪だ・・」


ムジカは嬉しそうに走り出した。


「走ると転ぶ・・・・ってあーあ・・やっちゃったよ・・・・」


《あっ!!オイラもオイラもー!!!》


リオナとB.B.も駆け足でムジカの後を追う。


クロードはというと
上から降ってくる雪に驚いているようだ。


「・・・・・・・・・・・・・ぁ!」


雪が目にはいると急いで手でこすり始める。


「どうした?雪か?」


マーシャがクロードの髪にかかった雪を振り落としてやると、
クロードが不思議そうに首をかしげた。


「・・・・・・・・・・・・・・ゆき?」


「ああそうか、時天大帝国は雪は降らないからな。ほれ、触ってみ。」


そう言ってマーシャは地面から雪をすくい、
クロードに渡した。


「・・・・・・・・・冷た・・・・けど柔らかい・・。」


クロードは少しだけ目を輝かせ、
先で遊んでいるリオナとムジカを見つめていた。


「ほら一緒に遊んでこいよ。いーれーてっていってさ。」
「・・・・・・・・・・・・」


クロードは迷ったあげく、
結局リオナたちから少し離れた所で雪をさわり始めた。


「ったく・・・これだからガキは面倒なんだよ。」


「・・・そう?・・・リオナの時はむしろ楽しそうだったけど?」


「リオナは別だよ。」


「・・・ふふ!」


「なんだよ。」


「・・リオナのこと・・・・本当に好きなのね・・」


「何を今更。」




リオナ達はまず
ファストラインが用意してくれたホテルを目指した。


「・・たぶん中央の大噴水前だな。」


「・・リオナこの国知ってるの?」


「・・え?ああ何年か前に任務できたんだよ。」


リオナ達は子供たちが遊ぶ町を抜け、
巨大な建物が立ち並ぶ通りへでた。


「じゃあ俺とルナでチェックインしてくるからお前らはクロードの着るもの買ってこい。」


「・・わかった。」


リオナはマーシャから金を預かり
くるっと背中を向ける。


「リオナ。」


「・・・?」


「あんまりクロードをいじめんなよ。」


「なっ・・・・いじめてない・・・」


「ははっ。ならいいんだ。ほれ行った行った。」


「・・・なんなんだよ。」


リオナはいぶかしげにムジカとB.B.とクロードを連れてショッピングモールの方へ行った。






ショッピングモールは世界第5位という巨大なもので、
観光客が多い。


「俺ファッションとかよくわかんないんだけどなぁ・・・」


いつも洋服はマーシャまたはシュナに選んでもらっていたから。


「わたしもあんまり興味ないから・・・」


そういえばムジカもいつもユリスのおさがりだった。


「やっぱりマーシャがくるべきだった気がする・・・」


人選ミスだとリオナはため息をついた。


《リオナ!あそこじゃね?》


「・・・ああ、あれか。」


"kids"とかかれた看板の下には、
小さく1歳から7歳までと書かれている。


「・・・・お前いくつだ?」


「・・・・・・・・・・・・5歳くらい」


「・・・ウソだろ。まぁ確かに見た目はそうだけど・・・・・口調からして7歳くらいに見える・・・」


リオナは内心疑いながらも
子供服屋に入っていった。


「うわ・・・すご」


中は子連れの親子ばかり。


小さい洋服が並べられ、
おそらくB.B.でも着れるだろう。


「昔マーシャも俺に服いっぱい買ってきてさ・・・・今思うと・・・なんていうか・・・」


「やさしいねマーシャ。」


「・・・ああ。俺の親みたいなもんだもんな。」


とりあえずリオナ達は上着売場に向かう。


とにかく最近の服はカラーバリエーションがすごい。


リオナは一つ一つ手にとり
クロードの体に合わせていく。


「うーん・・・赤は微妙だな。」


「ピンクは?」


「・・・・論外。」


「・・・・・。」


「クロード・・・何か好きな色とかないのか?」


困ったあげく
リオナはクロードに選ばせる。


「・・・・・・・僕・・別に好きな色は・・」
「クロード・・・・お前すごく綺麗な色してるな。」
「・・・・・?!」


するとリオナは突然しゃがみこんでクロードの瞳を見つめた。


クロードはじっと見つめられ
何がなんだかわからず、
顔を真っ赤にさせる。


「・・・・・・・な・・・・・なにが?」


「だからお前の瞳だよ・・。グリーンか・・・」


するとリオナはさっと立ち上がってグリーンの上着を手に取り
クロードに合わせる。


「あ・・・その色いいねっ。」


「ね。決まりだな。あとはマフラーと手袋だな・・。」


リオナはクロードの手を引き
人混みの中をいく。


「・・あったあった」
「・・・・・・・・・・・ちょっと待って!」


今度はクロードがリオナを引き止め、
リオナを見上げた。


「・・・?」


「・・・・・な・・・・なんで?」


「何でって・・・お前手袋なきゃ雪で遊べないだろ?」


「そうじゃなくって・・・!!」


クロードはリオナの手を振り払う。


「・・・・・・・・どうして?僕・・・あのおねぇちゃんの事・・・殺そうとしたんだよ・・・?なのになんで生かしておくの・・・?・・なんで悪魔達の本部に連行しないで僕を逃がそうとするの?」


クロードはたまりにたまった疑問を一気に吐き出した。


しかしリオナは表情ひとつ変えようとしない。


「・・・・答えは簡単・・・俺たちはダークホームの人間じゃないからだ。」


「・・・・・え?」


「・・・・確かに俺らは悪魔と契約しているし元々はダークホームで働いていた・・・。でもついこのあいだ・・・逃亡したんだ。」


「・・・・・なんで・・?」


「・・・そうだなぁ・・考え方の違いかな・・・。ダークホームは悪魔をただの兵器だと思っているから。」


リオナは、
隣のフロアで遊んでいるムジカとB.B.に目をやる。


「・・アイツら・・・悪魔にだって・・・人間と同じように心があるのにな。」


「・・・・・・・・・こころ・・。」


「・・・・B.B.はな、元は人間の子供なんだ。実験体にされて今はあんなんだけど・・・。ムジカは生まれも育ちも悪魔だけど・・・ずっと閉じこめられていて自分が住む世界やこの世界の事を何もしらないんだ・・」


「・・・・・・・・・・そう・・なんだ・・・」


「・・・悪魔は嫌われがちだけど・・・悪い悪魔ばかりじゃないんだ。人の心の痛みを知る悪魔もたくさんいる。それだけは覚えておいてほしい・・。」


リオナは小さくクロードに笑いかける。


「・・・・・・・・うん。」


そう言ってクロードも小さく頷いた。


するといつものように
B.B.のワガママ炸裂節が始まった。


《リオナぁ!!オイラあの帽子ほしー!!》


「・・・・だめ。お前には買わない。」


「リオナ・・・この手袋・・」


しかも今日はムジカも一緒。


「だから買わないって・・・・」


だいたいムジカはいつも手袋ばかり欲しがる。


もっと違うものにも目を向けて・・・・


「・・・・・・・・ははっ・・・」
「・・・・・!?」


後ろから笑い声がした気がしてリオナはばっと振り返った。


クロードが笑っているのだ。


「・・・・・・・・・ぁっ・・・」


無意識だったのか、クロードは顔を赤くして
恥ずかしそうに棚の後ろに隠れてしまった。


・・・ははっ・・・やっと笑った・・・


「・・・・・ほらクロード。好きな手袋選べ。」


「・・・・・・・・・・うん」


・・・俺は何をムキになってたんだろうな。


相手は子供なのに・・・


でも・・・クロードの言っていた悪魔の仕業ってやつは・・・まだ信じたくない・・・・かな・・・

































「・・・・・ん・・・・・・ぁ・・・」


ここは・・・・どこだろう・・・・


暗い・・・・・部屋だな・・・・


俺・・・いつから眠ってたんだ・・・?


ああ・・・そう言えばムジカを助けに行って・・・・


ムジカのお兄さんにあって・・・


あれ・・・?そのあと覚えてないや・・・


・・・リオナ達は・・・うまく脱出できたのだろうか・・・


ちゃんと・・・・生きてるかな・・・




「おっ!お前やっと起きたか。」


「・・・・?その声は・・・ラードさん?」


「おうよ。暗くて顔見えねぇか。」


「ここは・・・・?」


「牢屋だよ。」


「ろうや・・・・・って牢屋!?」


シュナは驚いて思いっきり起き上がった。


「そう牢屋。俺たち同室だとよ。まぁ地味にいじめてやっからよ!バァハッハッハ!!」


「・・・・・・・。あの、リオナ達は!?」


「ぁあ!?アイツらならとっくに逃げたさ!生きてりゃイイがな!!バハハハ!!」


「・・・で、なんで俺たち牢屋にいるんですか?」


「俺たちだけじゃねぇぜ?ユリスもベンもいる。」


「シュナやっほぉ☆」


「・・・・・・・・・元気か・・・・・」


隣の牢屋から声が聞こえてきた。


「み・・・皆さんお変わりないようで・・・」


「ああ、あとコールの悪ガキもいる。」
「誰が悪ガキだ!!このへんちくりんやろうが!!」
「何だと!?」


2人の言い合いが始まり
看取がとめにはいった。


「それにしてもマスターもヒドいもんだ。俺たちを一ヶ月も牢屋に閉じ込めてんだぜ?あとどんぐらいはいってりゃあいいんだよ!」


「はは・・・一ヶ月か・・・・・・って一ヶ月!?俺はそんなに眠っていたのか!」


「お前・・・ノリツッコミの神だな・・・・・」


「はっ!!!あのシキさんは!?」


「シキ?ああアイツならもう少し奥の牢屋にいるぜ?しかも処分が重くてな、たしか第一使用人から降ろされてただの使用人になっちまったらしい。」


「ほ・・・ホントですか・・!?」


・・・シキさん・・・!!


「でも本人は元気そうだったわよ?」


「・・・!!ユリスさん会ったんですか!?」


「私シキと同じ日にココに入ったんだけどシキったら"ようやく肩の荷が下りた"なんていって笑ってたわ。」


「・・そう・・・ですか・・・。」


でも・・・シキさんはきっと・・・本当はそう思っていない・・・・


だって・・・・シキさんは・・・


すると遠くの方から
こちらにやってくる足音が聞こえてきた。


そしてその足音はシュナ達の牢の前で止まった。


「皆さん。私語は慎んでいただかないと困ります。」


やってきたのは、
新たな第一使用人、スバルだ。


「ケッ!!第一使用人ってやつはこーゆーうざいやつになっちまうのか!!シキよりたちわるいぜ!!」


「そのお言葉・・ほめ言葉としてお受けいたします。」
「・・どんだけだよ」
「何か。」
「うっせーよハゲ!!」
「・・・・。」


晴れて第一使用人となったスバルは
ゴホンと咳払いをし、
ラードの隣にいるシュナに目をやる。


「おや、お目覚めですか?」


「・・・あなたは確か・・・」


「はい、以前シキ様の下で働かせていただいていたスバルです。」


「シュナ!コイツがシキを蹴落としたんだ!!挨拶なんてすんな!!」


「で・・でも・・・」
「いいんですよ。シュナ様。私になどに気を使わなくて。」


スバルは不気味に笑うと、
ゆっくりとラードに目を向ける。


「・・・そうでした。今日であなた方は解放されます。」


「やったぁ!お風呂入りたぁい!」


「ですが一つマスターから御命令が。」


「・・・・・!!」


「元スペシャルマスターの逃亡者マーシャ=ロゼッティーの除名に際し、他の三人のスペシャルマスターを降格に処する。とのお達しです。」


「まじかよ・・・」


「まぁ〜別にそんなことだろうと思ったわ。で、次は誰をスペシャルマスターにするわけ?」


「本日付でスペシャルマスターに昇格するのは、"キャロル3兄弟"です」


しかしその名を聞いて
スペシャルマスターの三人は一気に表情をこわばらせた。


「なっ!!本気か!?」


「あり得ないわ!!」


「・・・・・・・・・・・・。」


「これはマスター直々の御命令です。ではわたくしはこれで失礼いたします。そこのアナタ、鍵を開けて差し上げなさい。」


『はっ!!』


そう言ってスバルは歩き去っていった。


解放されたシュナ達だが、
誰も牢屋からでようとしない。


しかしコールは何がどうなったか訳が分からず
自分の牢屋を飛び出し
シュナにつかみかかった。


「だれだよキャロル3兄弟って!」


「!?お・・俺も知らないよ!!」


「・・・・・・・キャロル3兄弟は・・・たった3日でfirstエージェントになった伝説の3兄弟だ・・・・」


「俺・・・そんなやつら初めて聞いたぜ・・・!」


「そいつらは確かその強さを認められて天上界のサタンの使いをしてるって聞いたぞ?」


「じゃあ・・・よかったって言ったらあれですけど・・・その人たちじゃ何か問題でもあるんですか?」


「問題・・・ねぇ」


ユリスはため息混じりに話し始める。


「キャロル3兄弟は確かに強いわ・・・。私たちスペシャルマスターの中で一番強かったマーシャでさえやられてるからね。でも問題なのは強さじゃなくて・・・やり方なのよ。」


「アイツらは敵を倒すためなら犠牲を惜しまない。平気で一般人や最悪仲間だって殺しちまう。でも奴らはいつも口をそろえて言う。"犠牲の上の平和"だとな。」


「ありえねぇ・・・!!!しかも今の使用人は確かマスターの一番弟子だ!!これじゃあ悪あがきができねぇし!!」


コールは舌打ちをして
シュナを睨む。


・・・なんで俺を睨む!?


「と・・・・とにかく・・・なんだか嫌な流れになってきたってわけですね・・・」


「マーシャ達は抜けて正解だな。」


確かに・・・だんだんダークホームの裏が見えてきた気がする・・・


「でも・・・・リスクは大きい。」


すると突然聞き覚えのある声がした。


「・・・・・!?シキさん!!」


「シキ!!お前大丈夫か!?」


ヨロヨロしているシキを抱え、
シュナは床に座らせた。


「マスターは・・・・マーシャたちに相当お怒りのようだ・・・早速マーシャ達を追撃する部隊が出発したらしい・・・。」


「んな・・・!!まじかよ!!」


「でも・・・今はまだ見つかっていないみたいだけどね・・・」


・・・リオナ・・・・・・・


もし・・・追撃部隊なんかに捕まったら・・・・・


「あの・・!」


「・・・・・・?」


シュナは立ち上がり
拳を握る。


「俺たちで先にリオナ達を見つけましょう!!」


「なっ!!俺たちも逃亡するつもりかよ!!」


「いいえ!!任務をしながらです!!先に見つけておけば追撃部隊の情報をリオナ達に流せる・・・そうすればリオナ達も助かる可能性は出てきます・・!!」


「しかし・・・・・・追撃部隊は仕事が手早い・・・・難しいぞ・・?」


「それでも・・!!俺はやります!!!」


シュナは強く強く拳を握りしめる。


「・・・シュナ・・・・でも・・・」
「俺も手伝う。」


するとコールが立ち上がり
シュナの肩をつかんだ。


「アイツらにはまだまだやってもらわなきゃならないことがあるからな。」


「コール・・・!!」


するとコールにつづきラード達も立ち上がり、シュナの肩に手をおく。


「はぁ・・・後輩どもがやるってんのに先輩が黙ってちゃあ悪いだろ。しかたねぇ!!俺様が手伝ってやるよ!!」


「私も!リッチャンとムジカのためにもね!あとマーシャとウサギ」


「・・・・・俺はいうまでもない・・・・・」


三人の心強い言葉に
シュナは目を輝かせて頭を下げる。


「あ・・・ありがとうございます!!」


「・・で、シキはどうするよ?お前ももちろん手伝うよなぁ?」


ラードはシキに顔を近づける。


「お・・・俺は・・・・・」


「・・・・シキさん・・・・」


シキはかなり戸惑ったあげく、仕方なく首をたてにふった。


「・・・少しだけなら」
「バーハッハッハ!!!そう言いながら一番張り切っちゃうタイプだもんねお前はさ!!ははは!!」


『あの!!お話はそれぐらいでお願いできますか!!』


すると突然看守がやってきて、
困ったようにためいきをついた。


「悪い悪い!!じゃあこの話はまた後でだ!!部屋戻って片づけなきゃなんねぇからな!!ばははは!!」


そう言いながらラード達は牢屋をでた。


「シュナ・・・」


「・・・はい?」


シキに呼び止められ、
シュナは足を止めた。


シキの表情はなぜかとても暗い。


「後で・・・・俺の研究所に来てくれないか・・?」


「・・?いいですよ。片づけですか?」


「あ・・・・いや、研究所は譲らなくてもよくなった。ただちょっとシュナに見せたいものがあってな・・」


「あっもしかしてプレゼントですか!?ははっなーんちゃって!!」









・・・シキさんはいつも優しい・・・











「・・・プレゼントか・・まぁそんなとこかな・・・」













優しくて・・・・・強くて・・・・














「なんか楽しみになってきた!」















時々怒ると怖い・・・・















そのかわり笑った顔を見ると安心する

















「あんまり・・・期待するなよ」



















俺は・・・・シキさんのことで・・・・・知らないことはない・・・




















そう思っていた・・・・






















いや・・・思わされてきたのかもしれない・・・・・



















「じゃあ、あとで行きますね!」




















・・・どうして気づかなかったんだろう・・・・





















どうして・・・気づいてあげなかったんだろう・・・・・





















あんなに・・・・一緒にいたのに・・・・・・・






















「ああ・・・・また・・・あとでな・・・」


















こんなことになるくらいなら・・・・・































もっと早くに・・・・気がついておけばよかった・・・・・・・
















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