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お試し箱

真辺さん家の双子たちも今年で八歳です。

そんな二人は現在、小学校の三年生。
やっぱり何時も二人だけで遊んでいます。
双子が遊ぶのは、京子ちゃんと翔くんくらいです。

保育園で仲が良くなった伊澄くんは
別の小学校へ行ってしまいました。
別れをとても悲しがっていた学くんと○○ちゃんでしたが
次の再会の日をとても楽しみにしてる様です。
はやく会えると良いね。

二人は今、恋について話してるそうです。
八歳にしては、いろいろと可笑しな気がしますが
これが学くんと○○ちゃんです。

『ねぇ、学』

「うん?」

『恋って何だと思う?』

「・・・恋?」

『うん、そう』

教室の隅に机が二つ。
窓際の席が双子の席です。
そこでなにやら恋について
いきなり○○ちゃんが学くんに問いました。
そんな話をしてくるって事は、
やはり○○ちゃんも女の子ですね。
しかし行き成りの質問に
学くんは、タジタジ。

「恋は何だろう、こー、なんてーの?」

『きくな』

「あの人いいなーとか格好いいなーとか」
「定まってない移り気な愛?」

『お前、本当に八歳?』

「なんだよー知らねーよー」
「○○が聞いてきたんだろー」

『うっせ、じゃぁ愛は?』

さり気に大人みたいな意見を言う学くんに
○○ちゃんが突っ込んだら拗ねだした学くん。
○○ちゃんは、適当にあしらい
今度は愛について聞きました。
お前ら本当に八歳か。

「うげぇ、愛?うーん」
「この人とならって言う一途な恋?」

『まあ、あれだね』

「うん、わっかんね」

結局八歳でこの話は、難しいのか
早々に切り上げ二人は外へ遊びに行きました。
担任の先生が双子の会話を聞いて
ぎょっとしていた。

(なんなの!?この子達!)

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