お試し箱 5 真辺さん家の双子たちも今年で八歳です。 そんな二人は現在、小学校の三年生。 やっぱり何時も二人だけで遊んでいます。 双子が遊ぶのは、京子ちゃんと翔くんくらいです。 保育園で仲が良くなった伊澄くんは 別の小学校へ行ってしまいました。 別れをとても悲しがっていた学くんと○○ちゃんでしたが 次の再会の日をとても楽しみにしてる様です。 はやく会えると良いね。 二人は今、恋について話してるそうです。 八歳にしては、いろいろと可笑しな気がしますが これが学くんと○○ちゃんです。 『ねぇ、学』 「うん?」 『恋って何だと思う?』 「・・・恋?」 『うん、そう』 教室の隅に机が二つ。 窓際の席が双子の席です。 そこでなにやら恋について いきなり○○ちゃんが学くんに問いました。 そんな話をしてくるって事は、 やはり○○ちゃんも女の子ですね。 しかし行き成りの質問に 学くんは、タジタジ。 「恋は何だろう、こー、なんてーの?」 『きくな』 「あの人いいなーとか格好いいなーとか」 「定まってない移り気な愛?」 『お前、本当に八歳?』 「なんだよー知らねーよー」 「○○が聞いてきたんだろー」 『うっせ、じゃぁ愛は?』 さり気に大人みたいな意見を言う学くんに ○○ちゃんが突っ込んだら拗ねだした学くん。 ○○ちゃんは、適当にあしらい 今度は愛について聞きました。 お前ら本当に八歳か。 「うげぇ、愛?うーん」 「この人とならって言う一途な恋?」 『まあ、あれだね』 「うん、わっかんね」 結局八歳でこの話は、難しいのか 早々に切り上げ二人は外へ遊びに行きました。 担任の先生が双子の会話を聞いて ぎょっとしていた。 (なんなの!?この子達!) [*前へ] [戻る] |