損・・? ジローsid
「ジロー、後は任せるぞ。princessの前でキレるんじゃねーぞ?」
「大丈夫だC〜」
「フッ、じゃぁな。・・・頼んだ」
跡部はすれ違いざまに俺の肩を強く握った
本当は跡部も行きたいんだよね
いや、跡部だけじゃなくみんなも・・
ごめんね。でも、今回だけ・・今回だけで良いから、俺に任せて・・
俺は目の前の家を見上げる
「・・princess・・」
そう、呟いて合い鍵を握りしめて、、俺はprincessの元へ歩き出した
***
「跡部!なんでジローだけ行かせたんだよ!!」
「騒ぐな」
「っでも!「岳人、落ち着きぃや」侑士!」
「ジローがあんなにキレるの珍しいだろ・・?」
「・・・」
「それに今回、1番に動き出してprincessを守ろうとした」
「・・・」
「悔しいですけど、先にprincessのために動き出してくれたんです。今回は芥川さんに譲るべきです」
「ごめん。。」
***
「ねぇprincess、学校行こう?」
そう言って俺はprincessを連れ出した
princessが持っている封筒がなんなのか、何となく分かってたけど止めはしなかった
このまま、また氷帝に来ればいいのに とか思う俺は酷い奴かな・・?
「ねぇ、ジローちゃん」
princessがそう言って、どこか悲しそうな顔をした
だから俺は『誓いの言葉』を昔のように述べる
princess、大好きだよ
ずっとずっと
君だけを見てきた
だから、君が俺にかけてくれる笑顔が俺と同じ意味の笑顔じゃなくてもついて行くよ
どこまでも
コートの前まできて俺はprincessから手を放す
そして、何かあった時のために近くにあった木にもたれた
立海の奴らがprincessに近づこうとしたとき、俺は反射的に止めようと素早くコートに駆け寄ろうとした
でもそれを柳が先に制したため、俺はまたもたれかかった
princessが俺の方に向かってきたとき、会話はしっかり聞き取れなかったけど幸村に引きとめられて、あげく
幸村に抱きしめられた
princessの泣き顔を見て、俺も辛くて・・・・
今すぐに抱きしめたかったのに、抱きしめてあげられるのは俺じゃない
・・・もう、俺たちじゃないんだ
「はぁ、結局幸村に良い思いさせただけじゃん」
俺は雲一つ無い空を見上げて呟いた
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