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噛み付きたいほどの愛に溺れてしまいたい。


★臨也なら構わない静雄×無自覚ストーカー臨也
結構アホ。でも愛はあります。






「ねえ、もしもの話で俺がストーカーだったらどうする?」
「誰の」
「シズちゃんの」
「何で」
「なんとなく」

なんとなくでストーカーはなしが出てくんのか。いきなりすぎだろ。
別にどうもしないんじゃねえか、つーかいつもと変わらない気がする。

「お前いつもの行動がストーカーだろ」
「え、うそ」
「絶対俺の前に現れるし、行動把握してるし、家に来るし、俺の知り合い大半知ってるし」
「あー、そうか。そうだよねえ、今更だけどそうかも」
「だからお前がストーカーになってもかわらねえよ」
「ふうん」
「何だ、なりたかったのか」
「人間のどうしようも無い欲求を追求してみようかと」
「暇人」
「どうとでも」

いや、でも本当今コイツが俺の家に居る時点で可笑しい。
それを許してる俺も可笑しい。今更か。

「もう話は終わっただろ、ほら、早く帰れ」
「やだ。泊まるから」
「は?」
「もう荷物持ってきたし」

何処から取り出したのか、小さめのバックが出てきた。
お前そんなん持ってたか?気付かなかった。ただ見てなかっただけなのかもしれんが。

「…ベッドは譲らねえよ」
「一つしかないのはしってるもの、だから」
「却下、床で寝ろ」
「まだ何も言ってないー」

お前が言いそうなのは分かってるつもりだ。

「い、や」
「シズちゃん、俺に対して失礼だよね」
「お前もな」
「うっそ、心外」
「論外」
「…意地悪」
「屁理屈」

ああ言えばこう言う。もうなんなんだ、お前。
これじゃあラ理が明かねえよ。俺が折れてやってもいいけど。

「シズちゃん」
「んだよ」
「昨日ピザ食べたでしょ、チーズの匂いが残ってる」
「…トムさん来てたからな」
「ふうん」

嗚呼、なんか不機嫌になってないか。
面倒臭いな、ほんと。

「嫉妬か」
「…た、ぶん」
「は、臨也くんは独占欲の塊だな」
「…」
「…まあいいけど」

俺は独占よりも支配欲に満ちているから、な。
嗚呼好きだ、手前がどうしようもなく。なんて。

「ほら、早く決めろ」
「何を?」
「床かベッドか」

しょうがない、その可愛さに免じて今日は甘やかしてやろう。
お前の言うことに従ってやるよ。たまにはな。

「今日だけ、甘やかしてやる」
「…どうしたの、シズちゃん」
「なんとなく」

まあ、出来る範囲でしか、しないけどな。

「じゃあ、キスして」

真剣に、けれど不安が少し揺れ動く眼にキスをしてやる。
額、鼻、頬…。
そういえば誰かが言ってたな。
キスしたいのは、誰かを食べてしまいほどに愛したい証拠だと。
それも一つの愛情表現だと。

(その証拠に、)
(人は息を奪う程にキスに溺れるではないか。)


(嗚呼、キスで伝わる愛も愛おしい!)



100403
何となく溺愛のバカっぷるに…。
キスの話は確かなんかの漫画の台詞だったと…なんだっけな。





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