[携帯モード] [URL送信]
涙なんか、出ないと錯覚していたよ。

★声が出ない、どちらにも当て嵌まる内容
どちらが、は想像で








気付けば知らない場所にいた。
どこかも分からない世界に、困った。
俺は何をしていたんだ。
なんて、疑問が口から言葉にならない。
音にならない。
なぜか?
至極簡単だ。声が出ないからである。
空回りする空気に、裂けた声音。
ああ、コレが言えない辛さか。

「・・。」

無音がこんなにも寂しいならば、これほど苦痛なものもないだろう。
苦しい。息が満足に吸えない。
声を失うことはこんなにも、恐ろしいのだと、知ってしまった。

ああ、彼を愛す言葉も出てこない。



雨が、降り出した。






[*前へ][次へ#]

3/86ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!