[携帯モード] [URL送信]

また会える日まで




3時間ほど歩き続けた。

ふらふらとさ迷い続けた。



家、マンション、たまにコンビニ

永遠に続いている気がする。




どこだ

ここ




さ迷い続けていると、いつの間にか元いた神社に帰ってきてしまった。



「………はあ、」


自分が寝ていたベンチへと腰掛ける。






どれくらいベンチでぼーっとしていたんだろうか…

いつの間にかベンチに横わたり、寝ていた。

辺りはもう暗くなっていた。



寒い

頭もぼーっとする




すると、コツコツと足音が聞こえてきて、
しばらくするとチャリンっと小銭の音がして、がらんがらんと鐘がなり、パンパン、と手を叩く音が聞こえた。


俺は上半身を起こし、目をあける。



人…



「………ごほっ、」

思わず咳をしてしまった。
人影がびくりとした。


そしてゆっくりと近づいてくる。


「あれ、人いんのか?」


その声からして、男の人が声をかけてきた。



ああ、眠い。

寒い。



「あれ、こんなとこでなにしてんだ?ここで人なんか見たことねーぞ。ましてやこの時間。」



あれ…この声…



「………」

「おーい、返事しろよー…」

「……………」



やっぱり…



「……おーい、」

「……」


「こんなとこで何してんのー?」

「…………」

「………」


俺が返事をしないことに、手を触られた。



「おい、おま、めっちゃ冷えてる!!大丈夫か!?」


この声…


「、……る……せん……」

口を開きかけたが、上手く声にならなかった。



「おい、大丈夫か!?」


ひどく寒くて、
頭がぼーっとして、眠たかった。

まぶたが重い。
ゆっくりと目を閉じる。




遠くでひどく慌てた波留先生の声が聞こえた。




ああ、夢を見てるのかな…










[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!