長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】 その7 シャワーのお湯に包まれていると、その暖かさに思い出す。 …弟の一馬の事を。 僕より一つ年下の一馬は、女の子みたいな容姿に似合わず、とても自由奔放で誰に対しても優しかった。 一馬は僕の通う小学校に来て、一年もしないウチに立派なガキ大将になった。 身長なんて、小学生の内に、あっと言う間に追い抜かれてしまったし。 一馬は優しくて綺麗で… 僕が学校でイジメられたり、家で優子さんに嫌がらせをされたりすると、必ず飛んできて… 「勇にぃに何すんだー!!」 って顔を真っ赤にして怒ってくれて…… その後、必ずギュってハグしながら、決まってこう言うんだ。 「勇にぃを助ける役は誰にも譲らない」って。 まるで、僕の保護者みたいだったな…(苦笑) [*前へ][次へ#] [戻る] |