長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その27
「……あ…そういえば…」
不機嫌そうに、頬を膨らませていた勇輝は、ある事を思い出した。
「しゅ、州慈さんは!?州慈さんはドコ!?」
ソファに腰掛けた高宮の肩を、大慌てで掴んだ勇輝の右手に、鋭い痛みが走る。
「…痛ぅっ…!!」
「馬鹿…一日寝た位で、もう怪我してる事を忘れたのかよ…」
高宮はそう言うと、勇輝の額に軽くデコピンをして、言葉を続けた。
「…州慈なら大丈夫だ、今日中には医務室から出てくんだろ…?」
「…えぇ!?医務室って!!
ひょっとしたら州慈さん、大怪我したとか…!?」
「ちげーよ。
ちょっと疲れて休んでるだけだ…心配ねぇよ…」
「………?」
不安そうな表情の勇輝に、高宮はため息を吐くと、勇輝の顎を緩く掴んで言葉を紡いだ。
「お前は、何から何まで俺に説明させんだな……」
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