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長編メイン小説【もっとX2強くなれ!!】
その6〜勇輝の逆鱗〜

「うわ…!!デカッ……!!」

校舎を目の当たりにし、その大きさと機能美に驚き、あからさまに驚愕する勇輝。


『…どっかの一流企業の本社ビルですか…?
ゲタ箱とか無いし……土足でOKなのかな?』


勇輝が、口をポカーンと開けている様子が面白かったのか、それを見た十朱は少し笑った。


『外部から来た人間にしてみれば、驚くのも当然か………。
とは言え、この子良いリアクションするなぁ…。
からかって遊ぶのには良いかも…』

そう思い、機嫌を良くした十朱が勇輝に話し掛けた。

「フフッ…驚いた?
ウチの生徒は政財界の大物の子息ばかりだから、校舎もエリートにふさわしい、造りにしているんだよ…?」


「は…はぁ…」


校舎の風景に圧倒され、呆然と立ち尽くす勇輝に十朱は言葉を続けた。


「相沢君は確か【iグループ】の長男だったよね…?」


「は、はい!!…そうですけど…それが…何か?」

いきなり、父親の営む会社の名前を言い当てられた勇輝は少し驚いた。


「いや…さっき守衛室でコーヒーを出された位で、警備員にいちいち頭を下げたからさ?
アイツ等は、僕達に取り入ろうとしてるだけなんだから、別に相手にしなくても良いのに…と思ってね…?」


十朱にしてみれば、勇輝の家柄はこの学校でも中々のものだった為、軽く忠告しただけだったのだが……その一言が、勇輝の逆鱗に触れた。


「…もう十朱先輩の案内は必要在りません。
ここから先は僕一人で行きます。
じゃあこれで……」

あからさまに、嫌悪感を剥き出しにして一睨みすると、勇輝は十朱を置いて一人校舎に入って行った。

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あきゅろす。
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