[携帯モード] [URL送信]

Present a jealousy.
02.
「ねえ、島仲さん」

「……何だよ」

「さっきの髪の毛って、何ですか?」

「……クラスの女子」

「………」

「…お前、勘違いしてない?」

「いいえ?」


まあ、分かりきっていたけど。


「泣いてたから、慰めた。そしたら、突然抱き付かれた」

「………」

「だから、頭を撫でた。でも疚しいことなんてしてない」

「分かってますよ」

「……嘘だ」

「本当ですって」

「…の割には目が恐いんだよ」

「生まれつきですよ、目付きなんて」

「でも、何か怒ってるだろ」

「……そりゃまあ」

「やっぱり!」

「…………」


例えばさ。
貴方が誰かに触れたその手も、誰かに向けた甘く優しい眼差しも、貴方の脆そうな身体も。

全部全部俺の物で、俺の物は全て貴方に捧げる。そんな関係なら、まだ楽だったかもしれないのに。

貴方は優しいから。
貴方は優し過ぎるから。

貴方の一番は誰?だなんて、女々しいことを、俺はいつも問い詰めたくて、そんなことを考えてる自分に、考えさせた貴方に、イライラしてるんですよ。



「……島仲さんって、俺がどれだけ好きなのか分かってないでしょ」

「は?」


惚けたその顔さえも、誰にも見せたくないくらい愛しているんですよ。

[*back][next#]

2/7ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!