Present a jealousy. 02. 「ねえ、島仲さん」 「……何だよ」 「さっきの髪の毛って、何ですか?」 「……クラスの女子」 「………」 「…お前、勘違いしてない?」 「いいえ?」 まあ、分かりきっていたけど。 「泣いてたから、慰めた。そしたら、突然抱き付かれた」 「………」 「だから、頭を撫でた。でも疚しいことなんてしてない」 「分かってますよ」 「……嘘だ」 「本当ですって」 「…の割には目が恐いんだよ」 「生まれつきですよ、目付きなんて」 「でも、何か怒ってるだろ」 「……そりゃまあ」 「やっぱり!」 「…………」 例えばさ。 貴方が誰かに触れたその手も、誰かに向けた甘く優しい眼差しも、貴方の脆そうな身体も。 全部全部俺の物で、俺の物は全て貴方に捧げる。そんな関係なら、まだ楽だったかもしれないのに。 貴方は優しいから。 貴方は優し過ぎるから。 貴方の一番は誰?だなんて、女々しいことを、俺はいつも問い詰めたくて、そんなことを考えてる自分に、考えさせた貴方に、イライラしてるんですよ。 「……島仲さんって、俺がどれだけ好きなのか分かってないでしょ」 「は?」 惚けたその顔さえも、誰にも見せたくないくらい愛しているんですよ。 [*back][next#] [戻る] |