[携帯モード] [URL送信]

恋愛リアル
ナナ
―敬語 Side―

寝不足気味の頭と気怠い身体を引きずりながらも、何とかテスト最終日を迎えた。

夏樹には会えたものの、その度にプイッとそっぽをむかれ、全く相手にされない。
俺はだんだん苛立ち始めていた。
だいたい一体アイツが怒る理由が分からない。
分からないのはいつものことだけど…。

「また中萱先輩来てたぜ。」

「またかよ!!」

「仲良いからな、夏樹さんと先輩。」

すれ違いざまに飛び込んで来た会話。
こういう時に限って、知りたくない情報が勝手に耳に入ってくる。

「…もう、勝手にしろよ」

俺は話そうと努力したもん。
無視するのは夏樹だし!
俺だって暇なわけじゃないんだ!!
変な意地まで出て来て、
めちゃくちゃ最悪な気分だった。



[前へ][次へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!