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恋愛リアル
ヨン
自宅に帰っても、考えるのは夏樹の事ばかりで、机の上に広げた教科書やノートの文字が、ほとんど頭に入って来ない。

「はぁー、ダメだぁ!」

モヤモヤして頭が働いてくれない。
それは夏樹とケンカしたからとか今に始まった状態じゃなく、テストが始まってからずっとこんな感じ。
だからいつも以上に焦りが出て来て、夏樹にテストの間だけ真っ直ぐ帰宅して勉強したいとお願いしたんだ。
そのまま伝えたつもりなんだけど、もしかして言い方がまずかったのかな?
夏樹の怒りのポイントが全然分からない。


あれから夏樹とはキスさえしてない。
あの時のエッチな夏樹を思い出しては下半身が反応して、それを何とか抑え込むように意識をノートへ向けても集中しきれないでいる。
キスなんかしたら、淫らな欲望にあっさり負けて夏樹に溺れちゃうもん!
あの色気に勝てるわけないもん!
俺、こんなに性欲強かったっけ?
とにかく、テスト真っ最中の今は欲望なんかに負けてちゃ駄目なんだぞ!俺!!
あと3日だけど、夏樹分かってくれるかな?
まさか浮気…とかしないよね?

今更足掻いても無駄なのかもしれないけど
、でも今俺はそれをしなきゃいけないんだ。
親父や兄貴、他人から認められるには結果を残すしか方法がない。

「あと3日!」

パチンと頬を叩き気合いを入れて、机に再度向かい直した。


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