再び演劇(オールキャラ)3
オールキャラとかいいながら、ほんの一瞬だけレイヴン×夢だったり、ユーリ×夢だったり。
「勇者はついに魔王の元へと辿り着きました」
「観念しな、魔王」
「よくぞここまで来たな。だが姫は渡さんぞ」
魔王レイヴンは得意気ににやりと笑う。
「勇者さま、た、助けてください」
「今行くぜ」
「させるか!インヴェルノ!」
「っ!?」
ユーリの足元に現れた氷の塊。普段なら彼も問題なく避けるのだが、避けようとしなかった。
(ははぁ…ありゃーめんどくさくなったな、青年)
(っぽいね)
「くっ!やるな…」
ユーリはわざとよろけて見せた。観客は気付かないだろうが、何というか、本当にわざとらしい。
(あーあ)
「勇者、おまえの力はそんなものか」
「っ………」
「姫に何かあってもしらんぞ」
「っ!?」
レイヴンはおどけたように笑うと、その手をユナリアのドレスの中に滑らせた。
(レ、レイヴン!やめっ)
(青年、こうでもしないと本気出さないからねぇ)
(っ…ふざけんな)
「………スプラッシュ」
ユナリアの声に合わせ、レイヴンの頭上に上がる大量の水。まさかまた番狂わせか、と観客の中から声が上がったが、まさしくその通りである。
「うわっ!」
「勇者さまっ!」
「姫!」
ユナリアはずぶ濡れになったレイヴンから離れると、ユーリに抱きついた。
(ユーリ、ぶっ殺して)
(わかってるって)
そう言うユナリアの目には殺気がこもっており、氷の様に冷たかった。
(おっさん。オレ、言ったよな。ユナリアに変な事したら、オレ何するか分かんないんで、って)
(そ、そんなこと言ったっけ?)
「魔王め、覚悟しろ!これで、終わりだ!」
「うぐぅっ!」
ユーリの放った衝撃破は舞台を派手に壊してレイヴンに直撃した。レイヴンは舞台裏まで吹き飛んだ。
「ふー。さあ姫、帰るか」
「はい」
「魔王を倒した勇者は、姫といつまでも幸せに暮らしました」
「…ユーリ」
「ん?何っ……」
ジュディスのナレーションで幕は閉じた。それを確認したユナリアはユーリにそっとキスをした。
だが、リタが燃やした幕には大きな穴があいており、正確には半分しか幕は閉まらず、2人は一部の観客に丸見えだったという。
「ふーっ…」
「もう、ユーリ!派手にやり過ぎです!リタも!」
「悪ぃ…」
「ちょっとやりすぎたわ……」
ユーリとリタは、さすがにやり過ぎたと思ったらしく苦笑した。
「まぁ何はともあれ、無事に終わった事だし、いいんじゃないの」
「「無事に…?」」
レイヴンの発言に、ユーリとユナリアは一瞬にして表情を変えた。その表情は、恐ろしく冷たいものだった。
「またずぶ濡れにしてあげようか」
「オレも、もう一回ぶっ飛ばしてやる」
「ひ、ひーっ!冗談だから、許してー!」
「あ、待てーぃ!」
「ったく、あのおっさんめ…。ん?」
「お疲れ様でした」
演劇ギルドの首領が一枚の紙を持ってやってきた。
「申し上げにくいんですが……」
(なんかやな予感…)
(請求書じゃねーか、あれ)
「舞台の修理費が…」
「やっぱりな」
ユーリは彼から紙を受け取ると、ゆっくりと見た。
「な…」
「ん、ユーリどうしたの」
「なんだよこの請求額!」
衝撃のラストwというかみんな予想出来てましたでしょうね。文章おかしくてすみませんm(__)m
というか、レイヴン×夢のところはすみませんm(__)mちなみにユナリアがユーリにキスをした。のは、ユーリが不安そうな顔をしていたからです。いつか絵に描けたら描きます。
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