第９話『うしのこくまいり』
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案内人『ヤモリ』
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私は高校２年生…
私の実家は山奥で、高校から距離がある為、寮生活をしています。
実は、最近となりの部屋の寮生で、クラスは違うが同じ学年の友人『ユミ』の様子がおかしいんです…
彼女は、女の私から見ても美人で、スタイルもよく、クラスの男子には人気のある子でした。
そんな彼女の様子がおかしいと思ったのは、つい先日の事です。
その日は、学校終わりに彼女と、近くのファミレスに行く約束でした。
しかし、待ち合わせの時間を過ぎても彼女は来ません。
携帯電話でLINEをするも既読にならず、
何度電話しても電話に出ない…
３０分後…
いくら待っても彼女は来ませんでした…
おかしいなと思いながら私は寮に帰り、他の寮生にも聞いたのですが、
『ユミ』はまだ戻って来てないみたい…
１時間後、私は心配で再度電話をかけようとした時、『ユミ』が寮へ帰って来ました。
私は
『ユミ』どうしたの？』と声をかけたのですが、
『ごめん…今話たくない…』
と言って部屋に入っていきました。
翌朝、寮を出る時、『昨日はごめんね。
一緒に学校行こ。』
と『ユミ』から声をかけてくれて私はそのまま学校に行きました。
ﾞよかった…いつもの『ユミ』に戻ってﾞ
とその時は安堵したのですが、
その日から『ユミ』は、放課後は用事あるからと一緒に帰る事はなくなり話す機会も少なくなりました。
それから数日たったある夜の事、
ふと目が覚めて、窓の外を見ると寮から出ていく女性の姿が…
時間を見ると、夜中の１時過ぎ…
『こんな夜中に誰だろう…』
その時はあまり気にしなかったのですが、次の夜も、その次の夜も寮を出ていく女性の姿が…
そして、次の日の夜、また寮を出ていく女性を見て、私はそっと追う事にしたのです。
ちなみに寮は夜間の外出は禁止です。
暫く追って行くと、その女性は寮から500メートル先にある神社の境内に入り、
神社の建物の裏の茂みに入って行きました。
真夜中の神社…
凄く薄気味悪いと思いながら、
私は、神社の建物の裏からそっと覗くと
異様な光景が…
その女性は、人形の様な物を木に押し付け、何かを言いながら、木槌で釘を打ち付けていたのです!!
私はあまりの怖さに
『きゃぁぁぁぁっ!!』
と叫んでしまいました!!
その声に気付いたその女性は、釘を打つのを止め、木槌を持って私の方に向かって襲って来ました!!
それから私は記憶がありません…
気付いた時は病院のベッドの上でした。
翌日、警察の方から聞いたのですが、私を襲った女性が傷害容疑で補導されたとの事です。
その私を襲った女性は、自分を強姦した相手を藁人形で呪い殺そうとしたが、私に見られ襲ったものの、顔を見て友人だとわかり、救急車を呼んだそうです…
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【解説】
※皆さんは『丑の刻参り』をご存知だろか？
丑の刻(午前１時〜午前３時)に神社のご神木に憎い相手に見立てた藁人形を五寸釘で打ち込む…
それを７日間続けると憎む相手を死にいたしめる事が出来る…
しかし、
途中で誰かに見つかった場合、見た人を殺めなければならない…
中国に伝わる呪術のひとつですか、
日本では『呪いの藁人形』の話として有名です…
さて、
主人公は藁人形に五寸釘を打つ女性を見て、その女性から襲われましたが、
襲った女性は、救急車を呼んだ…
きっとその女性とは
『ユミ』さんだったのでしょう…
警察の人からの話で、ﾞ顔を見て友人だとわかりﾞの言葉でその理由がわかります。
ちなみにネット通販サイト
Amazonや、Yahoo!ショッピング等で
『藁人形』売ってますよ。
憎い相手がいたら使ってみては？
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