立海大
ダリア/幸村精市
ある朝
寝坊して
慌てて部屋を飛び出した
ネクタイを上手く結べず
寝癖もついたまま
「今日はよく晴れた日だ。空が青い」
なんて、いつもの癖で庭に降り立つ
見上げれば、支えが必要だったダリアの花が
俺の背を軽く追い越し
こんなにも色鮮やかに咲いていた
思えばあの頃は、はやる心を持て余したかったのかもしれない
急ぐ駅の途中、ふいに立ち止まった
俺の目の前を駆ける、一瞬のメロディ
届かない場所で、俺の心に咲いて散らない
君はまるで
ダリアの花
(この時間忘れないよう)
(明日は髪をとかして)
(君に、会いに行こう)
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ラストソングスより
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